移植後閉塞性細気管支炎における筋線維芽細胞の由来とその重要性
Project/Area Number |
26931060
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
臨床医学
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
渡辺 知志 金沢大学, 附属病院, 医員
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2014: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 閉塞性細気管支炎 / 筋線維芽細胞 / fibrocyte |
Outline of Annual Research Achievements |
閉塞性細気管支炎(Bronchiolitis obliterans ; BO)は、細気管支に線維性狭窄、閉塞を起こす予後不良の疾患である。気道閉塞に関与する筋線維芽細胞の由来として、ドナーの組織線維芽細胞、レシピエントの骨髄間葉系幹細胞(fibrocyte)などが報告されてきたが、いずれがBOの病態に重要であるのか明らかではない。我々は、ドナーの気管をレシピエントの背部皮下に一定期間移植するBOモデルマウスを用いて、筋線維芽細胞の由来を検証した。 GFP蛍光標識されたC57BL/6-Tg^<CAG-EGFP>(GFP-TG)を用いて、ドナー由来モデル(ドナー : GFP-TG、レシピエント : BALB/c)、レシピエント由来モデル(ドナー : BALB/c、レシピエント : GFP-TG)を作成し、抗GFP抗体を用いて免疫組織染色を施行した。ドナー由来モデルでは気道閉塞部位の細胞はGFP陰性、レシピエント由来モデルでは気道閉塞部位の細胞はGFP陽性であり、遊走される線維芽細胞はレシピエント由来であることが分かった。次にレシピエントの骨髄由来か周囲組織由来かを検証するため、レシピエント骨髄由来モデル(ドナー : BALB/c、レシピエント : GFP-TG骨髄を採取、移植した野生型のC57BL/6)を作成した。その結果、気道閉塞部位ではGFP陽性細胞とGFP陰性細胞が混在していた。形態学的に紡錘形の細胞は大半がGFP陽性であり、BOモデルにおいて気道閉塞に骨髄由来のfibrocyteが関与していることが分かった。さらに、fibrocyteは移植早期に移植気道内に遊走されることを確認した。 以上より、移植早期に遊走されるfibrocyteが、BOの治療標的となる可能性が示された。
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Report
(1 results)
Research Products
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