Project/Area Number |
59420005
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
核・宇宙線・素粒子
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
近藤 一郎 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (80022523)
|
Project Period (FY) |
1984 – 1986
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
|
Budget Amount *help |
¥29,500,000 (Direct Cost: ¥29,500,000)
Fiscal Year 1986: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 1985: ¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 1984: ¥19,500,000 (Direct Cost: ¥19,500,000)
|
Keywords | 高エネルギー宇宙線 / 一次宇宙線の化学組成 / エネルギースペクトラム |
Research Abstract |
昭和60年度は本研究の第2年度にあたり、第1年度に開発・製作を行なった気球搭載機器を使用して、高エネルギー・一次宇宙線重粒子の観測を行なった。この観測に使用した機器は以下の構成である。 (1)直径2.3m,高さ2mのステンレス容器にフレオンガスを充填し、この中で高エネルギー宇宙線が発するガスチェレンコフ光を40本の光電子増倍管によって検出するGAS検出器 (2)1.7cm角、20cm深さの反射箱内に150cm角1cm厚のチェレンコフ輻射体を置きここで宇宙線粒子が発するチェレンコフ光を12本の光電子増倍管によって検出するPLS検出器。 (3)(2)と同形の容器に150cm角4mm厚のシンチレータを設け、ここでのシンチレータ光を8本の光電子増倍管によって検出するSCI検出器 (4)粒子の通過する位置を検出するための1cm角180cm長のアルミ管160本を持つ多重管比例計数箱(MPPC)X,Y各2層 (5)これらの信号を処理し、更に気圧温度電圧その他の環境情報を含めて地上へテレメータを通して送信する電子回路及び電源回路 完成した観測器システムは全体の大きさが2.5m角高さ4.5mで全重量は約600kgで昭和60年5月27日宇宙科学研究所三陸大紀球観測所から大気球により飛翔され5月29日早朝まで約30時間約32kmの高度での観測を行なった。観測時間中異常に低温となった部分とMPPCを除き予定通りの性能で観測を行ない約90万イベントの有効データを取得した。このデータは目下解析中で一次宇宙線の化学組成・エネルギー分布等本研究の目的とした結果の作成にはまだ時間がかわる。MPPCによる粒子通過位置の同定は出来なくなったが、PLSとSCIの夫々4チャンネルの波高情報による位置の推定を行なう手法が見出されたのでこの問題は解決した。なお第3年度にもう一回実験を行なう為に新しく検出器の製作も行なっている。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)