久米島における完新世サンゴ礁の掘削による海水準変動の研究
Project/Area Number |
59460216
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
自然地理学
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
高橋 逹郎 (1986) 岡山大, 教育学部, 教授 (50032751)
高橋 達郎 (1984-1985) 岡山大学, 教育学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木庭 元晴 関西大学, 文学部, 助教授 (40141949)
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Project Period (FY) |
1984 – 1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥5,100,000 (Direct Cost: ¥5,100,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1985: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1984: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 完新世離水サンゴ礁 / サンゴ礁の掘削 / サンゴ礁層相 / 海水準変動 / 久米島 |
Research Abstract |
久米島北西部西銘崎付近の完新世離水サンゴ礁(西銘崎【I】面)において掘削した13本のボーリングコアにつき、堆積物を分析し、層相類型の判定と層相区分を行った。層相は次のように区分される。原地性卓状ミドリイシ相、原地性皮殻状コモンサンゴ相、原地性太枝状ミドリイシ相、その他の原地性サンゴ相、異地性卓状ミドリイシ相、異地性細枝状ミドリイシ相、異地性(半摩耗)細枝状ミドリイシ相、サンゴ・石灰藻・生砕屑物結合相、礁池サンゴ・石灰藻・生砕屑物結合相。 礁の表面(西銘崎【I】面)の層相は、地形に対応して、原地性の卓状ミドリイシ相、太枝状ミドリイシ相とキクメイシ科のサンゴの優占する礁本体相と、脆弱な細枝状ミドリイシの優占する礁池相に分けることができる。堆積構造の特徴としては、礁本体性の原地性卓状一太枝状ミドリイシ相・皮殻状コモンサンゴ相と礁池性の異地性卓状一細枝状ミドリイシ相・生砕屑物結合相とのインターフィンガーが見られる。その堆積状態から、完新世中期の海進過程における2回の海進とその間の一時的海退ないし停滞が想定されよう。コアから採取した27サンゴ試料につき、年代測定を行い、7000-2000年B.P.を得た。一部測定中のため、全体についての解析は未了であるが、礁面(西銘崎【I】面)の試料が5000-2000年B.P.を示すことから、西銘崎【I】面形成にかかわる海面は5000-2000年B.P.にかけての比較的長期の安定と、それ以前の急速な海面上昇とが推定される。また、西銘崎【I】面より2m程度下位の西銘崎【II】面から2000年以降の年代を得ていることから、2000年B.P.頃に2m程度の急速な相対的海面低下が考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)