Project/Area Number |
59540530
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
鉱物学(含岩石・鉱床学)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
鞠子 正 早稲田大, 教育学部, 教授 (00063454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 貞夫 早稲田大学, 教育学部, 教授 (30063613)
中村 忠晴 早稲田大学, 教育学部, 教授 (20063406)
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Project Period (FY) |
1984 – 1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1986: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 1985: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 1984: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | スカルン鉱床 / 銀鉱化作用 / 銀鉱物 / 神岡鉱床 |
Research Abstract |
本年度は神岡鉱床における銀の鉱化作用を全体鉱化作用の中で位置づけをするため、スカルン鉱物および閃亜鉛鉱を中心として、主としてEPMAによる分析を行った。その結果を要約すること。 (1)単斜輝石は鉛一亜鉛杢地鉱および銅杢地鉱に産する。前者中の単斜輝石は後者のものより鉄含有量が少くサーライトないしフエロサーライであり、後者中に産する単斜輝石は灰鉄輝石に属する (2)鉛一亜鉛杢地に産するざくろ石は単斜輝石とほゞ同時晶出の灰ばん一灰鉄ざくろ石と後期晶出の灰鉄ざくろ石に分けられる。銅杢地鉱中に産するざくろ石は灰鉄ざくろ石である。 (3)鉛一亜鉛杢地鉱と鉛一亜鉛白地鉱中の閃亜鉛鉱は銅杢地鉱・鉛白地鉱中の閃亜鉛鉱よりも一般にFeS固溶量が少い。銅鉱中の閃亜鉛鉱は鉄が多くまた微量成分としてInを含むのが特徴的である。 (4)鉛一亜鉛杢地鉱・固白地鉱中の閃亜鉛鉱はしばしば中心部で鉄・マンガンが少く、周縁部で多いという組成累帯を示す。このような閃亜鉛鉱と共存する単斜輝石は比較的鉄が多い。 (5)鉛一亜鉛杢地鉱一同白地鉱中の方鉛鉱には閃亜鉛鉱とほゞ同時晶出のものとやゝ後期晶出のものとがあり、前者の方が含銀量が多い。 (6)灰色石英一銀鉱中の閃亜鉛鉱は均質で比較的Fe-S固溶量が少い。 前年度までの研究を綜合すると、神岡鉱山茂住鉱床の金属鉱化作用は第一期のAg-Zn-Pb、第二期のCu-Zn-Fe-In、および第三期のAg-Snに分けることができる。第一期の初期では銀は鉛および蒼鉛と結合して含銀方鉛鉱あるいはブスタファイト・リリアナイトとして沈澱し、その後期ではアンチモニー・銅と結合した四面銅鉱を作り、第三期にはSnと結合してカンフィールダイを作り、単独で輝銀鉱・自然銀を生じた。
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