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ヒト培養細胞を用いた化学発癌の研究

Research Project

Project/Area Number 60010023
Research Category

Grant-in-Aid for Cancer Research

Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

黒木 登志夫  東京大学, 医科研, 教授 (90006073)

Project Period (FY) 1985
Project Status Completed (Fiscal Year 1985)
Budget Amount *help
¥17,700,000 (Direct Cost: ¥17,700,000)
Fiscal Year 1985: ¥17,700,000 (Direct Cost: ¥17,700,000)
Keywordsヒト細胞 / トランスフォーメーション / 発癌物質 / 発癌プロモーター / 癌好発性疾患 / DNA修復 / 癌遺伝子 / 染色体異常
Research Abstract

本研究班は、ヒトの発癌にもっとも重要な役割を果していると思われる化学発癌、放射線発癌のメカニズムをヒトの培養細胞を用いて研究することを目的に編成され、本年度で第3年の最終年度を終了した。この研究の最終目的は、再現性の高いヒト細胞のトランスフォーメーション実験系を樹立することにあったが、その点では目的を達成できなかった。しかし、ヒト細胞が他の種の動物に比べて高度の染色体安定性を示しながらも、X線、化学発癌物質の反復処理によって低頻度にトランスフォーメーションすること、好発癌性疾患の一つ、家族性大腸ポリポージス症由来の線維芽細胞はトランスフォーメーションしやすいこと、化学物質、放射線照射で部分的にトランスフォームした細胞は、ras遺伝子によって造腫瘍性を獲得すること、などが明らかになった。また、各種ヒト細胞の分離培養の技術が確立され、それらの細胞を用いて、発癌の各ステップのメカニズムが解析された。例えば、ヒト表皮細胞は、マウス表皮細胞と同じ程度に発癌物質を代謝し、DNA修復能をもつが、発癌プロモーターに対する反応では著しく異なり、ホルボールエステルへの結合部位をもつにもかかわらず、そのダウンレギュレーションがなく反応性にも欠けることが明らかになった。ヒト癌細胞の特性解析も行なわれ、扁平上皮癌細胞ではEGFレセプター遺伝子が増幅し、EGFレセプターが過剰発現していることが明らかになった。その他、癌好発性遺伝疾患のDNA修復能分析、ヒト発癌物質diethylstilbestrolの作用機作、ヒト細胞の発癌物質代謝能の個人差、姉妹染色体交換誘導能の個人差と発癌リスク、ヒト細胞への遺伝子導入法など、多方面からの研究が行なわれた。本研究班のこの3年間の活動により、ヒト細胞の特性が明らかになり、これからの研究発展のため重要な基礎資料を得ることができた。今後は、特により効果的な遺伝子導入法の開発と、それによる研究成果を期待したい。

Report

(1 results)
  • 1985 Annual Research Report
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    (5 results)

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All Publications (5 results)

  • [Publications] Japanese J.Cancer Res.76. 1072-1077 (1985)

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  • [Publications] Cancer Research. 46. (1986)

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  • [Publications] International J.Cancer. 35. 257-280 (1985)

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  • [Publications] Japanese J.Cancer Res.76. 260-265 (1985)

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  • [Publications] Biochem.Biophys.Res.Commun.128. 1037-1043 (1985)

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URL: 

Published: 1987-03-31   Modified: 2016-04-21  

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