新癌診断法の開発:ポリアミン類の高電圧キャピラリー電気泳動法による測定と臨床応用
Project/Area Number |
60010038
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
津田 孝雄 名古屋工業大学, 工, 助教授 (50023156)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1985: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | ポリアミン / ゾーン電気泳動 / キャピラリーカラム / 電位向配検出器 / ミニカラムによる前処理 / 高電圧の利用 |
Research Abstract |
1.本研究の目的は個々のポリアミン測定が行なえる新たなポリアミン手法を確立し、この手法の臨床応用を進めることにある。この手法として高電圧キャピラリー電気泳動法を用いる。この方法は電場の印加により発生する電気浸透流を用いるので、溶出型のクロマトグラフィーになる。装置化、試料の前処理、HPLCとの比較検討、実試料への応用の試みなどを進めてきた。 2.装置化:この手法は現在開発途上で装置化はまだ進んでいない。注入部としてロータリー型注入部、挿入型注入部を作った。前者は 0.3μlの少量を正確に注入でき、多数の試料の取扱いに向いている。検出器として電位向配検出器(PGD)、紫外検出器を検討し、またレーザ螢光検出器は現在試作中である。PGD検出器はポリアミンを誘導化せずそのまま測定できる。しかしながら感度がやや低い欠点がある。 ポリアミンの分離条件:種々の検討の結果、乳酸および酢酸水溶液が適していることが分った。フリーポリアミン四種については約4分で分離できた。 試料の前処理:前記電気泳動法にかける前に試料の前処理が必要でこの簡便化を試みた。微小試料の取扱いを容易にするためミニカラムを調整した。これにより例えば隻試料では1ml程度なれば分析に必要な濃度の溶液が調整できた。 比較検討:比較検討のためHPLCによるポリアミンの分離を行ない、この方法においても前処理の簡便化は役に立った。HPLCと電気泳動法について比較すると後者の方が測定時間について有利であるが、感度、安定性についてはHPLCの方がよい。今後これらの点を改良していく必要がある。本手法はその原理が簡便で、小型化および安価な装置としてつくりあげられるので、臨床用分析装置として適しており、ガンのスクリーニングに用いるのに良い装置となろう。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)