Project/Area Number |
60010047
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
北村 幸彦 大阪大学, 医, 教授 (70028520)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥8,900,000 (Direct Cost: ¥8,900,000)
Fiscal Year 1985: ¥8,900,000 (Direct Cost: ¥8,900,000)
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Keywords | 血液幹細胞 / X染色体 / 突然変異マウス / 白血病 / インタロイキン3 / 癌遺伝子 / クローン |
Research Abstract |
血液幹細胞のクローン性増殖と白血病の発生について、in vivoとin vitroの方法を併用し総合的に研究を行った。北村はX染色体上の遺伝子Pgk-【1^a】をC57BL/6マウスに導入し、Pgk-【1^a】遺伝子を1個とPgk-【1^b】遺伝子を1個持ったメスのC57BL/6マウスをつくり、その骨髄細胞を遺伝的に血液幹細胞に欠損のある(WBXC57BL/6)【F_1】-W/【W^V】マウスに移植した。ヘモグロビの電気泳動パターンがC57BL/6型になったW/【W^V】マウスの中には、Pgk-1遺伝子によってつくられる酵素であるPGKがA型あるいはB型のみよりなるものがあった。このような例ではW/【W^V】マウスの全赤血球は移植したC57BL/6-Pgk-【1^a】/Pgk-【1^b】マウスの血液幹細胞1個から単クローン性につくられていると考えられた。別的はC3H/He-Pgk-【1^a】/Pgk-【1^b】マウスにX線照射により骨髄性白血病を誘発した。全例で白血病細胞は単クローン性であることが示されたが、中には赤血球も単クローン化し白血病細胞と同一クローンより由来しているとみなされるものがあった。田ノ岡はCattanachの転座が腫瘍のクローン性検証のための良いマーカーであることを示した。高久はヒト慢性骨髄性白血病について分子レベルで研究を行いab1遺伝子は慢性期の発症に、N-ras遺伝子は慢性期から芽球期への進展に関係していることを示唆する成績を得た。須田は無血清培地で多分化能幹細胞にコロニーをつくらせる実験系をつくり、インターロイキン3は多分化能血液幹細胞から赤血球系前駆細胞までの分化は支持するが、赤血球系前駆細胞から赤芽球への分化とその過程における増巾にはエリスロポイエチンが必要であることを示した。森はマウスのT細胞性腫瘍をクローン化してインターロイキン3のみを産生する株をつくった。山田はヒトの白血病細胞HL-60をTPAで分化さす時、ミエロペルオキシダーゼのmRNAが翻訳の前段階で減少することを明らかにした。
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