活性型ビタミンDによる細胞分化と発癌プロモーションの制御
Project/Area Number |
60010069
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
須田 立雄 昭和大学, 歯, 教授 (90014034)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥9,000,000 (Direct Cost: ¥9,000,000)
Fiscal Year 1985: ¥9,000,000 (Direct Cost: ¥9,000,000)
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Keywords | 活性型ビタミンD / 1α,25【(OH)_2】【D_3】 / 細胞分化 / 骨髄性白血病細胞 / マクロファージの活性化 / マクロファージの融合 / 発癌プロモーション |
Research Abstract |
〔目的〕我々はこれまでに、活性型ビタミンD〔1α,25【(OH)_2】【D_3】〕が骨髄性白血病細胞の増殖を抑制し、単球・マクロファージ(Mφ)への選択的分化を促すこと、表皮細胞の分化や肺胞Mφの融合と活性化を促すこと、また癌化に対する作用としては、in vitroでの3T3細胞の形質転換を促進する反面、in vivoのマウス皮膚二段階発癌実験系でそのプロモーション過程を強く抑制すること等を報告してきた。そこで、細胞の増殖や分化・癌化・免疫機能に及ぼすビタミンDの作用とその作用機構を明らかとする目的で本研究を計画した。本研究は、今年度が2年目である。 〔結果と考察〕【◯!1】マウスの肺胞Mφの活性化と融合に及ぼす1α,25【(OH)_2】【D_3】とビタミンA酸の相互作用を調べたところ、ビタミンA酸自身にはMφの活性化を促す作用があるものの、Mφを融合させる効果はなかった。ところが、MφをビタミンA酸で前処理すると、1α,25【(OH)_2】【D_3】による融合を著しく促進することが示された。このことから、Mφの融合は活性化を経ておこることがわかった。 【◯!2】新しいビタミンD誘導体である19-nor-10-oxo-25(OH)【D_3】を有機合成すると同時に、その産生・代謝について検討した。25(OH)【D_3】を肺胞Mφとインキュベートすると19-nor-10-oxo-25(OH)【D_3】の産生が見られたが、Mφを含まない培養液の中に25(OH)【D_3】を24時間以上放置しても産生されうることが判った。 【◯!3】マウス骨髄性白血病細胞(M1細胞)を1α,25【(OH)_2】【D_3】と抗癌剤で併用処理したところ、in vitroでは耐性細胞の出現が阻止されると共に、単剤処理より著しい増殖抑制が見られた。In vivoではM1細胞をincubateした担癌マウスに対する延命効果が単剤投与の場合より有荷に大きかった。 【◯!4】1α,25【(OH)_2】【D_3】によるヒト骨髄性白血病細胞の分化誘導とBALB 3T3細胞の形質転換促進の作用機序をTpaと比較したところ、1α,25【(OH)_2】【D_3】の作用にはc-kinaseの関与は認められず、TPAとの差違が示された。以上の結果から、1α,25【(OH)_2】【D_3】は他のホルモン、タンパク性因子、プロモーター物質と相互作用の下で、作用を発現することが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)