肝癌のγGTPの糖鎖に特異的なモノクローン抗体を用いたELISAと悪性腫瘍の診断
Project/Area Number |
60015002
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
谷口 直之 北海道大学, 医, 助教授 (90002188)
|
Project Period (FY) |
1985
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1985: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | γ-グルタミルトランスペプチダーゼ / 糖鎖 / モノクローン抗体 / エンザイムイムノアッセイ / モニタリング |
Research Abstract |
ヒト肺癌からγ-グルタミルトランスペプチダーゼ(γGTP)をイムノアフィニティーカラムを用いて高度に分離精製した。本酵素をヒドラジンより糖鎖のみを分離させ、バイオゲルカラムによりオリゴ糖を得た。 次で、このオリゴ糖にBalb/Cマウス由来のアルブミンと結合させ、Balb/Cマウスに免疫しモノクローン抗体を得た。抗体のサブクラスはIgM抗体であった。本抗体をポリスチレンタイタープレートに固相化し、サンドイッチ法によるエンザイムイムノアッセイを開発した。 肝癌患者血清をゲルロ過にかけて分画し、各画分のこのモノクローン抗体との反応性をみたところ高分子画分のほか低分子画分を含む 多くの画分と反応した。一方本抗体は精製したγGTPの大サブユニットとのみ反応することがイムノブロッチイングで明らかになった。 またオリゴ糖を【^3H】でラベルし、このオリゴ糖とモノクローン抗体を反応させたところ、濃度依存的に反応した。この反応は精製したγGTPそのもの(オリゴ糖をついたままの)で阻止された。このことは本抗体がγGTPの糖鎖に対する抗体であることを示している。 種々の悪性腫瘍患者などの血清のγGTPレベルを本モノクローン抗体を用いたエンザイムイムノアッセイで測定したところ肝癌、転移 性肝癌などで高値を示したが、肺癌、胆石、肝硬変などは高値を示さなかった。しかし活動期の肝炎では高値を示した。 以上の結果、本モノクローン抗体を用いて癌患者のモニタリングに応用できる可能性がある。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)