ネオカルチノスタチンクロモフォアの誘導体とその抗癌活性
Project/Area Number |
60015006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
江戸 清人 東北大学, 医, 助教授 (40125505)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1985: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | ネオカルチノスタチンクロモフォア / 制癌性抗生物質 / ネオカルチノスタチン / 構造活性相関 / プロスタグランジン【J_2】 |
Research Abstract |
制癌性抗生物質ネオカルチノスタチン(NCS)は蛋白部分(apo-NCS)とクロモフォア(NCS-chr)より構成されており、NCS-chrの全化学構造は我々により決定された。NCS-chrはNCSの制癌活性中心であり、熱や光に非常に不安定である。このNCSの制癌活性部分および不安定部分の化学構造を明らかにした。 1.NCS-chrの不安定部分の構造-医薬品の安定度を評価できる極徴弱化学発光量を測定した(不安定な医薬品ほど化学発光量が多い)。その結果、epoxide型(NCS-chr【I】),塩化水素付加型(NCS-chr【II】),あるいはNCS-chrモデル化合物の発光量の比較により、歪の加わった epoxide部分からの発光量が多く、この部分が一番不安定であることが判った。 2.NCS-chr中の制癌活性中心の部分構造-NCS-chr中の側鎖部分、ナフタレンカルボン酸,アミノ糖,ethylene carbonate部分にはMicrococcus luteusに対する抗菌活性、φ174ファージDNA鎖切断活性はなかった。一方、ethylene carbonateへのMeOH付加体はDNA鎖切断活性はあり、epoxide部分に塩化水素あるいは臭化水素付加した化合物には、抗菌活性,DNA鎖切断活性,HeLa細胞に対する抗癌活性を有していた。また、NCS-chrを熱や光で失活させたクロモフォアはbicyclo dodeca dienediyneの二重結合、三重結合部分が異なっていた。以上の結果より、cyclopeteneにアセチレンが結合した部分がその制癌活性中心であると推定された。この活性中心構造は制癌性プロスタグランジン【PGT_2】にその構造が類似している点興味深い。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)