Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 1985: ¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
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Research Abstract |
1.pp【60^(src)】のN末端より15コのアミノ酸よりなる合成ペプチドを作製しこれを抗原としてウサギを免疫し、ポリクローナル抗体を得た。ラウス肉腫ウイルス(RSV)誘発腫瘍細胞はこの抗pp【60^(SVC)】抗体と強く反応した。対照に用いたメチルコラントレン(MC)誘発腫瘍細胞は殆んど反応しなかった。 2.B10A(5R)マウス由来のRSV誘発S3225r腫瘍細胞株をB10A(5R)マウスに免疫し、8株のS3225R細胞を殺すTcクローンを得た。これらの内H-2クラスI拘約性Tcクローンの2株は標的細胞と反応し特異性を示すcytotoxic factovを培養液中に産生することが証明された。 3.BALB/C由来のRSV誘発CSA9F腫瘍細胞を同系マウスに免疫し得たLyt【1^+】、【2^-】T細胞はBALB/c nu/nu(ヌードマウス)の中にhomingし、増殖しRSV誘発同系腫瘍CSA9F,CSA1M,同種腫瘍S1018B10,S826BA,S623BRS908D2,S3225Rの増殖を抑制・破壊するがMC誘発同系腫瘍MCSA4MMethA,同種腫瘍MCSA6M,MCSA1M,MCSAB10(5R)の増殖を抑制することが出来ない。この感作Lyt【1^+】,【2^-】T細胞はRSV誘発腫瘍細胞に特異的に反応し、in vitroで直接殺作用を示さないが、in vivoでマクロファージ、多核白血球等の協力を得て腫瘍細胞の増殖・抑制・破壊まで誘導し得ることが明らかとなった。この腫瘍細胞(CSA9F)の増殖抑制・破壊の局所では抗原性の異なる腫瘍細胞(MCSA4M,MethA)のbystand rejectionという現象は観察し得なかった。 4.上記感作Lyt【1^+】,【2^-】T細胞のクローン化をT cell hybridoma法で実施している。 5.細胞内へ移入して発現可能なRSV全遺伝子及びsrc遺伝子を得るためにHost HB101,Vectov PBR322に組込まれたRSV whole genome(provirus)DNAを国立予研・遺伝子バンクより分与を受け LTR・gag・poly・env・src・LTRを作製した。LTR・src・LTRの作製と細胞内移入実験は次年度に廻す。 6.クローン化T細胞の抗原特異的レセプター遺伝子の解析のためカナダのDr Tak MacよりCα,CβのProbesを入手した。これを用い解析を開始した。
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