マウスB白血病細胞の分化誘導と抗腫瘍性免疫誘導の試み
Project/Area Number |
60015080
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
高津 聖志 熊本大学, 医, 教授 (10107055)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 1985: ¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
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Keywords | 慢性B白血病細胞 / B細胞分化因子 / T cell-Replacing factor(TRF) / キラーT細胞 / キラーヘルパー因子 |
Research Abstract |
本研究はB白血病細胞に対する宿主の抗腫瘍性増強を図る研究の手始めとして(【i】)T細胞由来でマウスB白血病細胞を抗体産生細胞に迄分化させる液性因子の単離、同定をする、(【ii】)B白血病細胞に対する抗腫瘍性細胞なかんづく細胞傷害性T細胞の誘導及びその増強を試みると共に、(【iii】)分化誘導因子及び細胞傷害性T細胞の誘導法及び増強法を併用することによりB白血病に対する免疫学的治療実験法のモデルを確立することをその研究目的とする。本年度の研究実績に関しては以下の通りである。 (【I】)正常活性化B細胞因子の一種であるT cell・replacing factor(TRF)の作用により、マウス慢性B白血病細胞はIgM産生細胞に分化する。然しながら既知の他のリンフォカイン例えばインターロイキン2、免疫インターフェロン、インターロイキンク、B cell-stimulatory factor(BSF-1)などはBC【L_1】の分化に何ら影響を与えない。発癌プロモーターであるPHMも何ら分化誘導活性を示さずむしろ抑制的に作用した、我々の樹立したTハイブリドーマ由来のTRFは分子量18Kの糖蛋白質であり、TRF活性以外の生物活性は検出されない。TRFはBC【L_1】細胞の分泌型MRNAの転写を促進する。 (【II】)BC【L_1】細胞に対する抗腫瘍性T細胞を誘導すべく各種系統マウスを 不活化BC【L_1】細胞で免疫しBC【L_1】細胞に殺細胞効果を示す活性を示すものを調べた。BC【L_1】細胞と同種同系マウスを結核死菌で感作し、ツベルクリン (PPD)修飾BC【L_1】細胞で免疫すると有意な殺BC【L_1】細胞活性を示すT細胞の生成を意起しろることが明らかになった。BC【L_1】細胞の亜京細胞を静脈内に投与すると抗【BCL_1】活性を示す細胞を誘導できることが明らかとなった。 (【III】)(【II】)で調べた方法により抗BC【L_1】細胞活性を示すT細胞をより有効に刺激すべく、T細胞由来ソンフォカインの一種であるKiller-helper factor (KHF)を産生するT細胞融合株を樹立した。現在KHFの物理化学的性状、作用機作につきより詳細に解析中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)