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¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
Fiscal Year 1985: ¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
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Research Abstract |
メラノソーム産生は悪性黒色腫にとり特異な分化形質発現である。メラノソームの生化学的・超微構造的特徴は、癌化に併い極めて修飾を受け、人黒色腫では病型によってその特性が特徴ずけられうる。本研究は、1)メラノソーム関連蛋白に対しマウス・ハイブリドーマの手枝を用い、単クローン抗体を作製し、2)癌化に伴う細胞の分化形質発現の異常とその特異性を解明し、3)得られる結果を直接臨床に応用し、黒色腫の免疫診断法を確立する、これら3点を目的としている。 結果:1)ヒト黒色腫メラノソーム関連蛋白に対する単クローン抗体の作製;現在6種類の単クローン抗体は各々MoAb HMSA-1,2と呼ばれ、IgG,K型である。残りの4種類は全てIgM型である。2)HMSA-1,HMSA-2,3A3,5B3はフォルマリン固定、パラフィン切片と反応する。残りの5A1,3B5は凍結切片とのみ反応する。3)HMSA-1,HMSA-2は極めて類似の組織反応をとるが、SDS-PAGE下で認識する抗原蛋白の分子量は異っていた。免疫電顕型にてこれら抗原蛋白は、滑面小胞体、メラノソーム中に含まれ、ゴルジー装置とは直接の関連のない事、チロシナーゼとは異なり、メラノソーム構造蛋白とその前駆物質である事が分った。しかも、正常メラノサイトとは反応せず、腫瘍化メラノサイトとのみ反応し、更に黒色腫と母斑とでは反応様式が全く異っていた。従い、本研究にて得られたMoAb HMSA-1,2は、従来の単クローン抗体とは異なるものであり、しかも免疫病理診断に極めて有効である事が分った。4)現在、HMSA-1抗原蛋白の精製をMoAbを利用したaffinrty column,HPLCを用い分離、精製中であるが、単一体に近い形で精製されつつある。精製抗原蛋白は、アミノ酸組成、cDNAの確立に用いられる予定である。またRIA法は、現在、予備実験中である。3A3,5B3,5A1,3B5の特異性も現在検討中である。精製抗原を用いたRIA法、competitive ELISAにて、担癌宿主の流血中の抗原量のアッセイ系の確立中である。
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