Project/Area Number |
60020008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research in Natural Disasters
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐武 正雄 東北大学, 工, 教授 (50005188)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 1985: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
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Keywords | 不均質地盤 / 液状化 / 埋設管 / 傾斜基盤 / 非関連流動則 / 画像解析 / シミュレーション解析 / 構成則 |
Research Abstract |
本研究は、埋設管の震害との関連において、不均質地盤の液状化特性を解析的に調べることを目的としており、解析条件を設定するための過去の震害データの把握、有限要素解析による地盤構造と液状化特性の関連の考察、並びに、液状化に及ぼす微視的な土質特性を把握するためのシミュレーション解析法の検討を行なった。 液状化による震害資料に関し、主として日本海中部地震における資料をもとに埋設管の被害に関連した液状化地点の地盤構造並びに土質材料の検討を行なった。液状化の被害が沖積平野や盛土部の周辺部分に多くみられる傾向がある。このことから、これらの地盤と基盤との接し方が一つの大きな問題となるとの結論を得た。また被害地点におけるボーリングによる土質データの例を解析において参考とした。 有限要素法による二次元液状化解析を、特に、液状化発生地盤に接する基盤の傾斜の影響について調べる目的で行なった。土の構成モデルには非関連流動則モデルを用い、せん断弾性係数はシードらの方法により定めた。入力波はエルセントロ波を用いて水平加振を行なった。傾斜基盤部の傾斜角度を30,60,90度と変化させて解析を行なった結果、60度の場分に最も顕著な液状化の発生がみられた。また、液状化の発生位置に関しては、傾斜基盤の立ち上がり部分で比較的地表に近いか所より発生しはじめる結果が得られた。本解析は非排水を仮定しているために、特に初期段階における液状化発生位置が意味をもち、埋設管震害とも密接な関連があるものと考えられる。 画像解析を併用した液状化の粒子レベルのシミュレーション解析法の提案も本研究の成果の一つである。解伏例は未だ少なく、構成則を検討するまでには至っていないが、土質材料について、粒子配列の不均一性や異方性を加味した把握が可能となり、液状化の構成式の研究に非常に有用であると考えられる。
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