砂漣の形成を考慮した岸沖漂砂量の算定と海浜変形実験の相似則に関する研究
Project/Area Number |
60025016
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research in Natural Disasters
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
早川 典生 長岡技術科学大学, 工, 教授 (70143815)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1985: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 漂砂 / 砂漣 / 岸沖漂砂量 / 海浜過程 |
Research Abstract |
造波水槽に砂を敷きつめ、その上に水の波を発生させ、砂面上に砂漣の発生する自然海浜に良く見られる条件を再現した。その上で本補助金により購入したスリット光源および現有のビデオセットによる砂粒子運動の観察を行うと共に、砂漣上の流速分布と浮遊砂濃度分布の精密な測定、ならびに本補助金により購入した砂面測定器を用いて、一周期平均の岸沖漂砂量を測定した。 砂粒子運動の観察からは、従来からの説を拡張して、砂漣が存在する時の岸向きの砂輸送量は、砂漣頂を越える掃流砂、注目する砂漣頂の沖側斜面に於て形成された浮遊砂雲により輸送される量、および一砂漣波長沖側に形成された浮遊砂雲により輸送される量、の和よりなることを示した。同様にして沖向きの砂輸送量も分解可能であり、両者を合せることにより、海浜変形制御の上で重要な一周期平均の岸沖漂砂量の算定が可能であり、そのモデル化を以下のような手順で行った。 第一に浮遊砂雲により輸送される量は、砂漣頂を越える掃流砂が渦にとりこまれたもの、渦運動により砂漣斜面上から拾い上げられるもの、減少分として浮遊砂雲から沈降していくもの、よりなると考えられるが、エネルギー的考察より後二者は微少量であると推定された。次に一砂漣波長を越えて輸送される量の割合は、理論的に求めるのが困難であるため、ビデオ画面による観察と砂粒子運動の乱数を用いた数値シミュレーションより求めた。最後に掃流砂量の算定には掃流砂公式を用い、無次元した一周期平均の岸沖漂砂量を、シールズ数とアーセル数のニパラメーターで表すことを得、従来の漂砂量公式では表現できなかったアーセル数の影響を定量的に明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)