Project/Area Number |
60025017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research in Natural Disasters
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
北浦 勝 金沢大学, 工, 助教授 (70026269)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1985: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 液状化 / 被害予測 / ライフライン / 上水道システム / 要因分析 / 改良・復旧対策 |
Research Abstract |
上水道システムの耐震対策は都市防災の根幹であり、その重要性は日ごとに増加している。そこで本研究では液状化過程中での上水道システムの動的挙動とその破壊機構を明らかにし、震害防止対策法の開発についても考究した。得られた成果を要約すると以下のようである。 1.新潟地震と日本海中部地震の震害資料を基に数量化理論を用いて、埋設管の破壊に影響を及ぼしている要因の分析を行なった。地盤に関する要因、特に地下水位が埋設管の震害に大きな影響を及ぼしていることが知れた。 2.上水道システムを構成する浄水池や高架タンクなどの耐震性を解明するために、振動台を用いた模型実験と数値解析とを実施した。その結果、液高に対するタンク半径の比が小さくなると、液体の重心移動により底板には剥離が生じやすくなること、側板の変形によるものと考えられるが、底板の剥離形状は側板直下の隅角部に三日月状に生ずること、などの基本的な性状を把握できた。 3.液状化模型実験の結果から、液状化地盤と埋設管の相互作用について考察し、液状化過程中の地盤ばね定数を過剰間隙水圧比との関係において把えた。また管の応答解析に当って最も重要な情報である、管一地盤系の復元力特性と過剰間隙水圧比との関係についても考察した。 4.上水道管網を形成する各管を震害評価モデルによって想定し、対話型のマイコンを用いて地震時のネットワークの機能を評価するシステムを開発した。このシステムによって、上水道管網が機能する信頼性をあるレベルに定めると、どの径路の管の信頼性をどの程度まで改善するべきか、新規に管を布設するにはどのような管路を想定するのが最適かを効率的に評価できる。 5.実験と数値解析の結果から、管路、特に継手部と地盤の改良法を提案した。このとき想定するべき過剰間隙水圧比が与えられれば、改良・強化の程度が容易に明らかになるよう工夫を加えた。
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