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海岸侵食に及ぼす防災構造物の影響評価に関する研究

Research Project

Project/Area Number 60025031
Research Category

Grant-in-Aid for Research in Natural Disasters

Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

白井 亨  京都大学, 防災研, 助教授 (20027238)

Project Period (FY) 1985
Project Status Completed (Fiscal Year 1985)
Budget Amount *help
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1985: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Keywords海岸侵食 / 防災構造物 / 大潟海岸 / 波浪 / 海底地形 / 底質 / 海浜断面形状 / 海浜変動
Research Abstract

本研究では、防災構造物が海岸侵食を助長しているような、いわゆる二次の要因による海岸侵食の実態とそのメカニズムを明らかにして、その影響を的確に評価する方法論を明示することを目的として、長期にわたるデータがそろっている大潟海岸を対象に、波浪、海底地形および底質などの変化特性と防災構造物との関連性について検討した。
まず、長期にわたる海浜断面形状データの解析から、大潟海岸では、(1)顕著な海浜の変動はカタストロフィックに生じ、冬期季節風時を主体とした季節変動によって底質が沖方向へ移動すること、(2)底質は沖方向へ一方的に流出し、長期的にみて底質の岸方向への移動は認められず、このような変動特性は消波工の設置と関係があること、(3)平均海面上の浜勾配と汀線変化には負の相関が認められ、前浜前面の海浜勾配は、海浜の変動期には増大し、安定期には減小する傾向があること、(4)汀線付近の消波工による反射波によって海浜勾配が著るしく増大し、侵食を助長していること、などがわかった。つぎに、底質特性を検討した結果、河川からの漂砂の断絶により、後背砂丘が侵食されて漂砂源となり、その主体をなす細粒底質が沖へ一方的に流出し、さらに前浜〜外浜底質の細粒化の進行が浜勾配の増大をもたらし、それらが消波工の設置と関係があることなどがわかった。
以上、長期にわたるデータから、海岸侵食に及ぼす防災構造物の影響を明らかにしたが、短期的な影響のみならず、長期的にも海浜断面を著るしく急にするなど、断面形状そのものが大きく変化し、沿岸砂州の挙動にも大きな変化を与えていることがわかった。そして、一時的な海浜変動に対する局所的、対症療法的な、防災構造物による隣接海岸への影響がきわめて大きく、海浜の局所的な、短期的な変動に対して実施された、侵食対策を主体とする防災構造物がむしろ侵食を助長していることが明らかにされた。

Report

(1 results)
  • 1985 Annual Research Report

URL: 

Published: 1987-03-31   Modified: 2016-04-21  

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