各種微生物による水質汚染のモニタリングとその評価について
Project/Area Number |
60030055
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Research Category |
Grant-in-Aid for Environmental Science
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
金政 泰弘 岡山大学, 医, 教授 (80033059)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 1985: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 水質汚染指標菌 / 大腸菌群測定 / 腸球菌測定 / 糞便性大腸菌群測定 / 水質汚濁 |
Research Abstract |
公共用水の水質検査は理化学的検査の他に、糞便汚染を把握してよりよき生活環境を保全する目的で大腸菌群測定が施行されている。しかしこの大腸菌群の指標性には多大の難点のあることが、われわれを始め多くの人たちによって指摘されている。そこで、これに代るよりよき微生物指標として、細菌学的見地からも極めて適切と考えられる腸球菌測定に焦点をしぼって検討を進めた。なお、環境庁が目下水浴場で試行している糞便性大腸菌群測定との比較に留意して研究を行った。糞便汚染指標の必要条件ごとに結果を述べる。 まず「糞便中に大量に存在し、他に由来しない」と云う事に関しては、両者とも大腸菌群数の約1/10程度であり、おおむね糞便由来に限定され指標菌としては適切である。腸球菌の一部に昆虫由来のものがあると云われるが、われわれの検討では問題にする程の数でなかった。 「水中での生残が適度で増殖するようなことはない菌」に関しては、大腸菌群はもちろんのこと、糞便性大腸菌も条件によっては増殖して調査結果を混乱させる。これに対比して腸球菌は極めて適当な生残期間を有し、普通の水質条件では増殖をするようなことはない。 「検出方法が簡便でしかも対象とする菌を網羅出来、他の偽陽性を検出してはいけない」に関してが、最も問題となる点である。糞便性大腸菌を検出する環境庁法およびEC-MPN法共に、温度設定その他難点が多く、しかも得られる菌の真正率は60-70%である。これに比して、腸球菌測定の各種方法(AC法・EF法など)は、極めてルチンワークに適しており、70-90%の真正率を与えてくれる。われわれは、従来の方法に勝る検出法を考察しつつあり、変法AC培地を用いたメンブランフィルター法を用いれば、簡便・廉価しかも真正率は100%に近い成績を上げうる。各種野外地点に適用してその有用性を確立しつつある。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)