降水滴およびエアロゾル中の亜硫酸,亜硝酸の酸化機構
Project/Area Number |
60030086
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Research Category |
Grant-in-Aid for Environmental Science
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
大喜多 敏一 国立公害研究所, その他, 研究員 (40077201)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1985: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 二酸化硫黄 / 硫酸 / 液相反応 / 固相反応 / 重金属 / 過酸化水素 / 酸性白土 / ゼオライト |
Research Abstract |
降水滴およびエアロゾル中又はその表面における亜硫酸および亜硝酸の酸化機構や酸化速度を室内実験で研究し、その結果の大気化学における重要性の評価を行った。全国各地で捕集した雨水中に亜硫酸塩を添加し、亜硫酸の酸化を追跡した。特に超高圧水銀灯の光を照射して酸化速度の増加を調べた。他方降水中の金属成分を中性子放射化法で定量し、酸化速度定数と比較検討した。反応は-d〔S($$IV$$)〕/dt=k〔S($$IV$$)〕の擬一次反応で表わしたが、各試料のKはO-211×$$10^(-5)$$($$S^(-1)$$)の範囲にあった。再蒸留水についての$$K_1$$は3.3×$$10^(-5)$$($$S^(-1)$$)であった。降水試料に EDTAを加えると反応が停止した。又K=(a〔M〕+b)で表わされる。K=C〔S($$IV$$)〕+d$$〔S(IV)〕^(0.5)$$で表わせる場合もあり、B$$a!¨$$ckstr$$o!¨$$m機構で説明可能であった。以上のことから、降水中の反応が金属の触媒作用で進行するとしても単純でないことが示唆される。同じく降水試料中にNaN$$O_2$$を加え、N($$III$$)の減少を追跡したが、そのKは(5〜12)×$$10^(-8)$$($$S^(-1)$$)の範囲内にあり、野外での変換速度の観測値に比較して、水溶液中の亜硝酸の酸化の寄与は大きくないと考えられる。次いでN$$H_4$$N$$O_3$$溶液にS($$IV$$)溶液を加え、光照射し、S($$IV)の減少を追跡した。この場合の S($$IV$$)の減少はN$$O(^-_3)$$+hu→N$$O(^-_2)$$+O,O+S($$IV$$)→S$$O(^2-_4)$$によると予想される。NaCl,MgCl粒子上での硫酸生成には$$H_2$$$$O_2$$が必要で、相対湿度に強く依存した。大気エアロゾル上の硫酸生成能にはCaOの寄与が大きいことが分ったが、CaO4μg/$$m^3$$の時の変換速度は0.03%$$hr^(-1)$$,NaCl5μg/$$m^3$$$$H_2$$$$O_2$$1pphの時の変換速度は2×$$10^(-4)$$%$$hr^(-1)$$であって、エアロゾルを介したS$$O_2$$の酸化速度は小さい。最後に降水中の触媒による亜硫酸の酸化反応速度を$$H_2$$$$O_2$$,$$C_3$$による酸化と比較した。大気中の$$H_2$$$$O_2$$濃度はよく分っていないが、触媒による亜硫酸の酸化速度は他の酸化機構の場合に比較して小さいようである。しかしB$$a!¨$$ckstr$$o!¨$$m機構やN$$O(^-_3)$$の光解離に伴う酸化機構の重要性を評価する必要があろう。
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Report
(1 results)
Research Products
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