Project/Area Number |
60035014
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Environmental Science
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
古沢 健彦 東京大学, 工, 助教授 (20011083)
|
Project Period (FY) |
1985
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
|
Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1985: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
|
Keywords | 有害微量元素 / 溶出 / 焼結灰 / 石炭ガス化 / 灰処理 |
Research Abstract |
本年度は、一昨年度実施した、比重分離した石炭の燃焼時における球内温度測定および生成灰のX線回折測定を、更に高温条件下(1300℃〜1500℃)においても行い、石炭試料および生成灰について以下の実験を行った。 1.比重分離した石炭中の28元素の存在量を、XMAおよび酸分解-ICP発光分析法により測定し、各元素の石炭中有機質への親和性を定量的に求めた。B,Sr,Vは有機質に、Mn,Dd,Pbおよび主要元素の大部分は無機質に強く親和した。 2.上記の焼結、未焼結灰中の各元素の存在量および酸性水溶液への溶出性を発光分析を用いて測定した。本実験範囲では、大部分の元素については燃焼温度によらず石炭中の元素量と生成灰中の元素量は一致したが、Znについては燃焼温度の上昇に伴う元素の揮散量の増加がみられた。Cd,B,Na,Kについては、高温(1300〜1500℃程度以上)における揮散が若干みられた。 元素の水相への溶出性は、酸濃度が高いほど顕著となった。一昨年報告した、ガラス化が顕著となる1100℃付近から、ほとんどの元素の溶出性は激減し、ガラス化による無公害化の効果が確認された。同族元素内では、親和性が低いほど原炭、未燃分からの溶出性が増大しやすい。また、揮散性が顕著であったZnについては、ガラス化による溶出性抑制効果は特にはみられなかった。 本年度は、前述の灰の溶融・ガラス化現象、元素の揮散性、溶出性についての検討を、灰分含有量、組成、融点の異る数炭種についてもモいつつあり、比較的広範囲の炭種について上記の結論が妥当であることを確認する作業を進めている。また、凝集灰を得るための最適なガス化炉設計・運転条件に関する実験的理論的検討をも行いつつある。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)