Project/Area Number |
60035021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Environmental Science
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
倉石 衍 東京農工大学, 農, 教授 (30013311)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1985: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 好冷菌 / 好冷耐性菌 / 付着曝気法 / 活性汚泥法 / 水処理 / 細菌の同定 |
Research Abstract |
1. 目的 日本においては冬期、高冷地の家庭下水や農水産物処理廃水等低温(5℃)においても各種廃水を微生物により処理する必要のある場合がある。その際の処理方法と有効な細菌の検索を目的としている。 2. 方法 処理方法は通常の活性汚泥法と付着曝気法をもちい、合成廃水は殿粉を主体としたものと、ペプトンを主体としたものを使用し処理温度は6℃。 菌の分離は、ブレンダーで菌魂を破壊後、それぞれの廃水等を培地として行なった。 生育温度特性は温度勾配振とう培養機によった。 3. 結果 1lのプラスチック製二重円筒で、内部は付着曝気槽又は活性汚泥曝気槽として使用し、外部の円筒状部分は沈殿槽となっている容器を使用し、二種類の合成廃水を連続処理を行った。 15℃より12℃、9℃、6℃と順次約一ヶ月間順応させ、6℃におけるCOD除去率を比較すると、両者とも約95〜85%となった。しかし、活性汚泥では時として細菌がクロックとならず、細かい菌体となって流出した。ペプトン廃水では付着曝気法のさいに鞭毛菌亜門に属する厚いカビのマットが生じ、その結果除去効率が極めてよくなった。ただし、このカビの積極的利用はまだ問題がある。分離菌は25℃〜30℃で生育の最大速度を示し、35℃以上では生育しない。一方、南極で採集同定された好冷菌は15℃〜20℃に生育の最大速度があるが、分離菌は5℃で好冷菌よりやや大きい生育を示した。 したがって本菌群は好冷菌ではなく、低温耐性菌と呼ぶべきものであった。 これらの分離菌は通常の技術と化学分類学的技法によるPseudomonasに属するものや Alteromonos様の弱い醗酵性を有する単毛菌であり、メチルメナキノンをも有することからAlteromonas putrifaciensと同定された。
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