環境水中の超微粒子の液体クロマトグラフィーによる分離とキャラクタリゼーション
Project/Area Number |
60035027
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Environmental Science
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
森 定雄 三重大学, 工, 助教授 (10020421)
|
Project Period (FY) |
1985
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1985: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | 環境水 / 超微粒子 / フミン酸 / フミン質 / フミン酸の分子量 / フミン酸の分離 / フミン酸の濃縮 |
Research Abstract |
1.前年度に引続き、セファデックスカラムによるフミン酸の分離法について、溶離条件の系統的検討を行なった。文献でみられる溶離条件の大部分はイオン排除効果や吸着効果のため、正確な分子サイズ分離ができないことが分った。いくつかの溶離条件のもとでフミン酸の溶離挙動を明らかにした。塩化ナトリウム水溶液を移動相とすると、【10^(-3)】M以上ではフミン酸は溶離せず、【10^(-4)】M以下にするとともに排除限界にピークが現われるようになった。pH2〜10の0.1M緩衝液の場合にはpH6以上でフミン酸の溶出が認められたが、吸着効果を示すブロードなピークとなった。pH8のリン酸緩衝液の濃度を下げるとともにピークのシフトが認められ、その挙動を検討し、次の結果を得た。すなわち、リン酸緩衝液(pH7〜9)の濃度を1×【10^(-3)】Mとすることによって、イオン排除効果と吸着効果を押え、サイズ排除効果のみによってフミン酸の分離をすることができることを見出した。この溶離条件を用いてフミン酸の分子サイズ分離を行ない、分子量分布を求めたところ、分子量の最大値は一般にいわれている値よりかなり低く、15000以下であった。 2.低濃度フミン酸の分析のため、高性能水系サイズ排除クロマトグラフィーを検討し、環境水中のフミン酸が【10^(-6)】%(10ppb)の低濃度まで分析できる方法を確立した。環境水中のフミン酸の分子量を求めるとともに、微分UVスペクトル法を用いてそのキャラクタリゼーションを実施中である。より詳細な検討のため、環境水中のフミン酸の濃縮法を検討し、ポリウレタンフォームあるいはナイロン粉末により、高度に濃縮できる方法を確立した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)