Project/Area Number |
60035036
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Research Category |
Grant-in-Aid for Environmental Science
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
巽 紘一 京都大学, 国立大(その他), 助教授 (30131022)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1985: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | リンパ芽球様細胞 / Tリンパ球 / インターロイキン2(IL-2) / 彷徨試験 / マイクロウェル・タイトレーションプレート / 遺伝子突然変異 |
Research Abstract |
EBウィルスにより無限増殖化されたBリンパ球細胞株を材料に選び、マイクロプレートを用いた彷徨試験により生存率解析が可能である点に着目して、新しいin vitroヒト体細胞突然変異検出系の確立を企図した。色素性乾皮症相補性A群患者由来細胞XP 7NIは正常細胞に比し約10倍UV致死高感受性であるが、6チオグアニン抵抗性(【TG^r】)及びウアバイン抵抗性(【oua^r】)の両マーカーでUV誘発突然変異にも高感受性で自発突然変異2×【10^(-6)】に対し0.55J/【m^2】で【10^(-4)】,3.3J/【m^2】で【10^(-3)】の高値を示した。XP7NIは平板効率も十分に高いので、DNA損傷がヌクレオチド経路により除去される変異原に対して優れたテスタ一株として有用と考えられた。ファンコニ貧血患者由来細胞HSC99はクロスリンクを誘起するジエポキシブタン(DEB)の細胞致死作用に高感受性であるが、1μMより高濃度では【TG^r】変異は誘発されない。しかし殆んど生存率に影響が無い0.01〜0.3μMの範囲では有意の【TG^r】変異誘発が認められ、限られた濃度でHSC99がDEBの突然変異誘発作用に対しても高感受性である事が明らかとなった。次にこの様にin vitroで検証された変異原が確かに人体内でも検出可能な突然変異を誘発するか否かを明らかにすることを究極の目標として、Tリンパ球増殖因子(IL-2)を用いるTリンパ球クローニングにより末梢血中の変異体頻度を測定した。先ず6TG選択プレートよりリクローンしたTリンパ球コロニーの【^14C】-ヒポキサンチン転入およびHAT感受性を検討し、我々の末梢血中に確かに【TG^r】Tリンパ球が存在することを確認した。フルオロサイトメトリーにより、選択・非選択クローンの殆んどがOKT【4^+】に属することが判明した。健常成人17例の【TG^r】Tリンパ球存在比率は1〜25×【10^(-6)】(平均8.5×【10^(-6)】)に対し28例の新生児臍帯血では0.05〜21×【10^(-6)】(平均5.1×【10^(-6)】)であった。
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