亜熱帯・温帯未利用荒地における高バイオマス生産植物の探索
Project/Area Number |
60040069
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Energy Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
山本 三夫 東京農業大学, 農, 教授 (80078097)
|
Project Period (FY) |
1985
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1985: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
|
Keywords | テオシント / 飼料植物 / 多年生 / 短日植物 / 未利用荒地 / メキシコヤナギ / キクイモ / ウンカリーナ |
Research Abstract |
(1) テオシント:一年生テオシントはトウモロコシ畑の雜草で、飼料作物として広く世界で栽培されているが、本種は短日植物のため、我が国では稔実種子が得られない。本種は荒地でよく繁茂し、茎葉生産量が大であるので、飼料として、またエネルギー源として有用性をもつ。本年度は京都と横浜で栽培した。10月末までの結実種子の稔性は横浜でも80.3%を示した。すなわち京都から横浜と、漸進的な高緯度地域における栽培および採種時期による選抜のくり返しで、我国で採種可能な高稔性系統の育成に成功した。また本系統は京都において栽培畑の跡地に翌年自生し、結実をみ、自生化の可能性を示した。 多年生テオシントは2Xと4Xの野生種がある。2Xと4Xの越冬性に関する試験結果は、4Xがやや強く、僅かに越冬する。横浜で株を覆土することで、十分に越冬可能である。なお1984年5月に株当り5本の分けつ数をもつ株を栽植し、覆土による越冬条件で、1985年11月に調査した分けつ数は、2X:47本、4X:155本を示した。以上の結果から4Xは今後多年生として暖地において、荒地利用によるエネルギー源植物として利用可能と結論された。(田中正武)。 (2) メキシコにおいて耐暑、耐湿、耐寒性を示し、旺盛な発育を示すメキシコヤナギの挿木苗により、東京では畑地、沖縄では新開地で発育調査を実施し、挿木2年および3年後の苗の発育は、本邦産の同条件のリュウゾウジヤナギに比し、樹高、幹径ともに約2倍の発育を認めた。1985年12月メキシコヤナギの沖縄における潅水条件下で砂の挿木床における活着率は85%であった。収集したキクイモの諸条件下における生産性は、北海道残存の赤色系、エジプトより導入の白色系が、適応性が広く優れていた。さらに挿木による系統維持、パルプ資源として有用なマダガスカル産ウンカリーナの挿木増殖の檢討および亜熱帶・温帶の主要イネ科水辺植物の収集を行つた。(山本三夫)。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)