Project/Area Number |
60040073
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Research Category |
Grant-in-Aid for Energy Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
木村 健一 早稲田大学, 理工, 教授 (50063558)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥15,000,000 (Direct Cost: ¥15,000,000)
Fiscal Year 1985: ¥15,000,000 (Direct Cost: ¥15,000,000)
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Keywords | 自然エネルギー / 複合利用 / 熱環境 / エネルギー収支 / 海洋エネルギー / 体感 / 日射量 / 風速 |
Research Abstract |
木村は、山梨県の藁葺鉄板屋根の民家で夏季の熱環境実測を行い、気温、室内表面温度、方向別ふく射熱量、湿度 風速などの経時変化の計測結果を分析することにより、冷ふく射効果、吸放湿効果、通風効果などの自然エネルギー複合利用効果を認めた。夏季の蒸暑条件を環境試験室に再現し、男女大学生172名の体感の不満足度を求めた。 片山は、中高層市街地と水面のある公園で、係畄気球により夏季の風速、気温の垂直分布を観測し、日射による気温上昇と水面による気温低下を認め、夏季日中の住棟間の地表面熱収支を求めた。新有効温度は日向で32-38℃のとき日蔭では30℃以下となり、夏季の通風室内での体感申告から快適となる風速の中央値は1.4m/sとなった。 中村は、キャビティ室間の夏季の熱環境測定の結果、放射温度は裸地、コンクリート面ともに夜間も高く、開けた芝地では気温より低いことを確認し、理論計算と併せて、室間形状と地面材料の選択により市街地の熱環境調整の計画ができることを示唆した。測定気象データに基き人体熱収支計算を行い、直達日射と風速の強い影響が現われた。 高野は、海洋エネルギーの複合利用の基礎研究として、多レベル海流・水温・塩分予報モデルにより格子点法を用いてシミュレーションを行い、道筋が狹く安定した赤道潜流が利用し易いこと、水温差は西太平洋赤道海域が大きいことを示した。冷排水の拡がりを予測するモデルをジブラルタル海狭から流出する地中海高塩分水に適用した。 福岡は、斜面の温暖帯にある瀬戸内地方の高地性集落の気候学的特長について、放射エネルギー収支の実測、数値計算、気温の逆転観測の結果から確認した。広島県全域の標高、起伏度のメッシュデータに基き、傾斜地の角度と向き、起伏度の分布を求め、太陽熱・風力の局地的有効利用の可能性を示唆する基礎的資料を得た。 以上5名の研究分担者は相互に成果を評価しつつ研究を進めた。
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