低落差・低温度差エネルギーの総合利用による住居の暖・冷房に関する研究
Project/Area Number |
60045001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Energy Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
荒谷 登 北海道大学, 工, 教授 (60001145)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 1985: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 低温度差エネルギー / 住居の暖冷房 / 建築的熱利用 / トラップ系隙間 / 熱回収換気 / 反射ふく射 / 高効率除湿機 / 冷気積層型 / 開放冷房 / 冷気積層型開放冷房 |
Research Abstract |
窓からの日射や生活排熱など、建物が既に持っているエネルギーを有効に利用して暖房(再利用熱暖房又は余得熱暖房)をするには、建物の断熱性向上による熱負荷軽減が鍵である。その内の支配的な要因となる換気負荷に関して、【◯!1】2重窓など、小空間を介して外気につながるトラップ系隙間の風圧変動時の換気特性を解明して、従来の定常風圧法による換気とは著しく異なることを示し、【◯!2】気密化された建物で用いられる、高効率の呼吸型蓄熱式熱回収換気装置の熱特性を明らかにした。 建物周辺のふく射環境は、夏冬を通しての室内環境や熱負荷に大きな影響を持ちながら等閑視されてきたが、本研究では、【◯!3】建物の日影の影響も含めて、窓面への長短両ふく射の定量化解析をし、雪面からの反射日射量については、北面はもちろん、南面でも無視し得ないことを示した。 また、内外気温差が小さくなる夏期には、多様な低温度差、低落差の冷熱源が存在し、建物の断熱性を増すことによってその有効利用がはかれる。【◯!4】床暖房用の配管にクーリングタワーの冷水を直接送って建物を冷却するのもその1つで、シミュレーション解析によってその効果の検討をし、札幌のRC集合住宅であれば、これのみで十分な冷房効果のあることを確認した。しかし、こうした顕熱除去の1つの問題はそれが効果があればあるほど、室内の相対湿度が高くなることで、本研究では、【◯!5】従来の冷風型除湿器に熱回収換気装置を取付けた改善実験をし、除湿機の飛躍的な効率改善と、その多目的な利用法の検討を行なった。さらに、こうした成果を集約して、伝統的な町家住居にみられるような冷気積層型の開放式冷房空間をつくりだすための検討を、【◯!6】模型実験にて検討し、その気流および換気、熱気の排出性状についての基礎的考察を行った。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)