Project/Area Number |
60045004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Energy Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
上牧 修 北海道大学, 工, 助教授 (50001285)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1985: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 石炭 / ガス化装置 / ジェット噴流層 / 二段粒子層方式 / 部分酸化法 / 冷ガス熱効率 / ガス化反応速度 |
Research Abstract |
本研究は、流動層方式と氣流層方式の中間のガス化温度が適用可能な噴流層の技術を石炭のガス化に応用することによって、従来のガス化炉に比べて反応速度、熱効率、炉材などの点で経済的により有利なガス化装置を開発することを目的としている。本年度は、昨年度までの通常型噴流層の技術をさらに発展させた2段粒子層方式のジェット噴流層装置を新たに開発し、ガス化温度の高温化によって炭素転化率と冷ガス熱効率の向上をめざして部分酸化法による太平洋炭のガス化実験をおこない以下の結果を得た。 1.炭素転化率は、ジェット噴流層温度が1200K以上で約85%となり、層上下部の温度差の減少による層平均温度の増加のため通常型噴流層で得られた転化率より約10%高い値となり、またガス化温度が約1400Kの場合でも灰の融着によるトラブルが起らないなど、所期の目的が達成された。 2.生成ガスの組成は、ガス化温度が1200K以上でほぼ一定の値となり、水素が約45%、一酸化炭素が約29%、炭酸ガスが約19%、メタンが約4%で、その総発熱量は約11〔MJ/N【m^3】〕である。 3.二段粒子層方式の本ガス化技置から排出する生成ガス温度は約1000Kと低く、従って約79%の高い冷ガス熱効率が得られた。 4.ガス化剤中の水蒸氣分圧が高いほど生成ガス中の水素濃度が増加するが、これは上段流動層で主にシフト反応が起こるためで、水素を主製品とするガス化の場合には本方式の2段粒子層が有効であることが示唆された。 5.小型固定層反応器を用いて太平洋炭のガス化反応の速度を実験的に検討し、反応速度が石炭中の炭素の未反応率に対し極大値を有することを認め、1つの極値を有する速度式を導出することによって実験結果を精度よく表現できることを示した。
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