熱電子直接発電用セラミックス電極材料の開発及び発電装置の試作
Project/Area Number |
60045012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Energy Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
矢田 慶治 東北大学, 計測研, 教授 (60006129)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 1985: ¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
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Keywords | 熱電子発電 / セラミックス / 電極材料 |
Research Abstract |
研究目的 本研究は熱電子発電の電極材料として従来の金属にかわるセラミックについて、とりわけ良好な電子放出能を有する高融点炭化物(TaC,HfC等)に注目し、これらの真空中及びCs蒸気中での電子放出特性の基礎研究を行い、得られた知見をもとに、小型及び中型の熱電子発電器を試作することを目的としている。また、太陽光中の短波長光によるCs蒸気の電離を利用して発電効率を改善することを目指している。 研究成果の概要 (1)熱電子放出特性の測定:各種高融点炭化物、硼化物、窒化物15種類について熱電子放出特性を高真空中で測定し、リチャードソンプロットから仕事関数を求めた。この結果から在来最もよく使われているWよりすぐれた材料は、HfC,TaC,ZrC,Ce【B_6】,La【B_6】であり、そのうちHfCとLa【B_6】が特にすぐれていることが解った。一方、ホランダイトやHfN,ZrNは期待した程すぐれた材料ではなかった。 (2)太陽光によるCs蒸気の電離:太陽光のうちの短波長光によってCs蒸気をイオン化できれば、放出電子による空間電荷の中和が行われ、電子の輸送ひいては発電効率の向上が期待できるので、Csのイオン化について理論的に検討すると共に、石英窓をもつ実験球を試作して予備実験を行った。 その結果、Csのイオン化は、1500-2500Kの電極表面に到達したCs分子は殆んど100%熱イオン化が行われること、これに対し波長3000Å程度の光によるイオン化は、1TorrのCs蒸気中に集中太陽光を入射して約1×【10^(15)】個/【cm^3】・secのイオンを作り得ることが解り、実験的にも 光イオン化の効果が認められた。 以上の結果をもとにエミッタにHfCを、コレクタにLa【B_6】を用いた熱電子発電器を試作中である。これにより実験球での0.2W/【cm^2】の発電出力を1W/【cm^2】程度に改善できることを期待している。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)