Project/Area Number |
60045023
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Energy Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
辻 広 埼玉大学, 工, 教授 (80013613)
|
Project Period (FY) |
1985
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
|
Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 1985: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
|
Keywords | エネルギー変換 / 燃焼 / 超希薄混合気 / 対向流拡散火炎 / 燃焼限界 |
Research Abstract |
本研究は、空気の代りに超希薄混合気を酸化剤として利用し、燃料と拡散燃焼させた場合、酸化剤中に燃料成分が加わり、かつ酸素濃度が減少することにより、1.火炎の消炎限界、ひいては拡散火炎の強さ、2.工業的に拡散火炎を利用する場合に特に問題となる輝炎の発生限界、3.火炎のふるまいや火炎構造、4.燃料を不活性ガスで希釈し、燃料の発熱量を減少させた場合の拡散火炎の形成可能な限界燃料濃度などが、どのように変化するかを明らかにする目的で行った。 実験は、燃料としてメタン、超希薄混合気としてメタン・空気の混合気(当量比Φ)を用い、一様な超希薄混合気(速度V)中に置かれた多孔質円筒(半径R)バーナからメタン、または窒素で希釈されたメタンを吹き出したときに形成される対向流拡散火炎について行った。 実験の結果 1.化学反応速度の有限性に起因し、Vの大きいところでおこる消炎に対応するよどみ流速度勾配の限界値(2V/R)cは、Φの増大とともに増大し、可燃限界(Φ=0.53)付近では、Φが0の場合に比べて2倍程度にまで大きくなり、拡散火炎は著しく強くなる。2.輝炎の発生限界についても、よどみ流速度勾配の限界値(2V/R)sが存在し、この値を用いて輝炎の発生のしやすさを評価することができるが、Φの増大につれて輝炎が発生しやすくなり、(2V/R)sはΦに対してほぼ直線的に増大する。3.酸化剤に燃料成分が加わると、拡散火炎の発光火炎帯の酸化剤側に希薄火炎の発光火炎帯があらわれ、温度場は酸化剤側に向って拡がり、かつ火炎温度はΦの増大につれてほぼ直線的に上昇する。この火炎温度の上昇と両火炎帯間の巾の広い高温領域の形成により拡散火炎は強くなる。4.拡散火炎の形成可能な限界燃料濃度【Ω_c】は、混合気の可燃限界までほぼ直線的に低下し、低発熱量燃料に対して、超希薄混合気を酸化剤として利用することは特に有用である、ことなどが明らかになった。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)