エキシマレーザ誘起CVD法によるアモルファスシリコン太陽電池の高効率化の研究
Project/Area Number |
60045025
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Energy Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
吉川 明彦 千葉大学, 工, 助教授 (20016603)
|
Project Period (FY) |
1985
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1985: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | エキシマレーザ / 光CVD / a-Si / 太陽電池 |
Research Abstract |
1.トリシランを用いたアモルファスシリコン(a-Si)膜の堆積 ArFエキシマレーザ(波長193nm)を用い、ジシランよりも分子内の電子励起による光吸収の吸収端がより長波長側にありその吸収断面積が大きいトリシランを直接光分離し、a-Si膜を生成した。さらに、その電気的・光学的特性を測定し、このa-Si膜の太陽電池材料への応用を検討した。その結果、(1)ジシランの場合よりもレーザパワーが半分以下でも同様の高い成長速度(約600Å/min)が得られ、低パワーでも高速成膜が可能であることがわかった。また、(2)光学的バンドギャップは1.8〜2.0eVと大きく、光導電率も【10^(-6)】S/cmと太陽電池材料として十分な特性を有するa-Si膜が得られることが明らかとなった。 2.レーザ照射による基板温度上昇の解析 ArFエキシマレーザはパルスレーザであるため、その瞬間的なパワーは非常に高くなり、基板にこのレーザビームが直接照射された際の温度上昇の影響は無視できない。そこで、レーザの最大パワー密度が1MW/【cm^2】の場合、Si及びガラス基板にレーザが直接照射される時の基板温度上昇を数値計算により見積もった。その結果、(1)表面における最大上昇温度は、Siで約40℃、ガラスで約30℃と膜生成にはそれほど影響はないことがわかった。しかし、この値はレーザパワーに比例して大きくなるため考慮が必要であることが明らかとなった。また、(2)これらの温度上昇は基板の極く表面付近(約3μm以内)で起こることがわかったが、これは、紫外領域における物質の吸収係数が大きく熱拡散定数が小さいためであると言える。さらに、(3)パルス幅がその周期に対し非常に狭い(パルス幅:10nsec、周期:【10^6】nses)ために、次のレーザパルスが来るまでに温度上昇は十分減衰して、定常的な影響を及ぼさないことを確認した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)