Project/Area Number |
60045041
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Research Category |
Grant-in-Aid for Energy Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
戸田 不二緒 東京工業大学, 工, 教授 (80011021)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
Fiscal Year 1985: ¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
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Keywords | アクリジンオレンジ / クロロフィル誘導体 / ビオローゲン化合物 / NADPH / グルタミン酸 / リポソーム / 電荷分離 / 高エネルギー状態 |
Research Abstract |
1.アクリジンオレンジを光増感剤に用いて、リポソーム溶液中で、アスコルビン酸を電子供与体とするメチルビオローゲンの光還元に成功した。この系では、可逆な酸化還元平衡を光エネルギーによって高エネルギー側にシフトさせ、しかも、この高エネルギー状態を長時間保つことができる。 2.上記の反応においては、生成したメチルビオローゲン還元体の濃度がメチルビオローゲンの初濃度の1%程度になると反応の進行が停止し、それ以下光照射を続けても還元体の濃度は増加しない。これはアクリジンオレンジの励起状態を経由する逆反応が存在するためである。ビオローゲン還元体の生成効率を増大させるためには逆反応の抑制が必要であるが、この目的には、ビオローゲン化合物の化学修飾が有効であることが示された。 3.クロロフィル及び、その誘導体であるクロロフィリドを用いた場合も、同様のエネルギー変換系を構成することができた。この系はきわめて耐光性に富んでいることが注目される。 4.機械的強度と化学的安定性を有する人工光合成膜を開発するための基礎研究として、多孔質ガラスを支持体とし、シランカップリング剤によって孔内を修飾したイオン交換膜を作成し、そのイオン輸送特性を検討した。 5.リポソームを用いたアクリジンオレンジを光増感剤とする人工光合成系に、ホウレンソウから抽出したフェレドキシン-NADP還元酵素を加えることによってNADPを還元し、NADPHを生成することができた。さらに、グルタミン酸デヒドロゲナーゼを用いて、2-ケトグルタル酸とアンモニウムイオンから還元的にグルタミン酸を合成することができた。
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