パッシブソーラー居室内の温熱環境と人体との熱交換に関する研究
Project/Area Number |
60045080
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Research Category |
Grant-in-Aid for Energy Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
尾添 紘之 岡山大学, 工, 助教授 (10033242)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1985: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | パッシブソーラー室 / 人体放熱量 / 乱流自然対流 / 数値計算 |
Research Abstract |
パッシブソーラー室の目的はできるだけ電力を使わないで、太陽熱を住宅建造物に蓄熱し、これを時間をずらして夜間に再放熱することにより室温の平準化と暖房効果をめざすものであるが、これには室内の人間に与える影響を拔きにして考えることはできない。本研究においてはパッシブソーラー室の温熱環境と人体との熱交換の問題に着目し人体からの放熱量を実測する。一方、換気効果の検討のため、換気口位置、各パラメータの影響について定量的に検討する。これは数値実験とその検証のための水槽実験によって行う。その結果、以下のような種々の新しい知見が得られた。 1.)パッシブソーラー室の模型として2m立方大のビニールシート、ポリスチロール製の試験室を設け、室内立位被験者の体表面各部からの放熱量、体表面温度、試験室内温度分布を測定した。その結果、表面熱伝達率は高さ方向にはあまり変化しないが室温との温度差に依存し、乱流熱伝達域の値を示すことから体表面自由対流は乱流状態にある。 2)立方体空間内の乱流自然対流をκ-ε型モデル式で数値計算した。床加熱、鉛直二側壁の一部冷却という三次元性の極めて著るしい境昇条件の場合においてもRa=【10^6】,Pr=0.7の時安定な解を得る事ができた。 3)水槽の床加熱、一側壁冷却でかつスリット型の流入出口を設けた換気付対流モデル実験を行ない、定常状態でトレーサーを混入することによりフローパターンの撮影を行ない、換気流体の温度によって流動形態が大きく異なることを見い出した。 4)渦度、流れ関数系で室内問題を解く為に、変数にベクトルポテンシャルとスカラーポテンシャルを導入したモデル式を用いて、上記実験と同じ条件のRa数,Re数で数値計算を行ない、安定な解を得ると共にフローパターンを可視化し、実験結果に非常によく一致する解を得た。これらの計算やデータの処理にコンビュータを使用した。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)