軽量大容量のアルミニウム/硫化鉄型溶融塩二次電池の開発
Project/Area Number |
60045101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Energy Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
小浦 延幸 東京理科大学, 理工, 助教授 (90084459)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1985: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | アルミニウム / 硫化鉄 / 溶融塩 / 二次電池 / 構造解析 / ラマン / X線 / 溶融炭酸塩 |
Research Abstract |
1.アルミニウム極について:浴への【Hg_2】【Cl_2】の添加を試みたところ、Al極はアマルガム化され、Al-Hgは溶融塩中で極めて安定で、密着性も非常に良好であった。そこでAl-Mg合金極との併用を試みたところ、さらに電圧、容量等の改善が得られた。 2.溶融塩について:三元系溶融塩浴の構造解析を試みた。ラコン分光法では、60mol%Al【Cl_3】-20mol%NaCl-20mol%KCl系と60-30-10系において、350【cm^(-1)】にAl【Cl(_4^-)】の、315【cm^(-1)】に【Al_2】【Cl(_7^-)】のピークが大きく現われて、とくにAl【Cl(_4^-)】の315【cm^(-1)】のピークは【Al_2】【Cl(_7^-)】に比べて非常に大きく、Al【Cl(_4^-)】の多く存在していることが推測された。また、溶液X線回折からもそれを裏づけることができた。一方、MD法コンピューターシミュレーションにより、6種のイオン対の二体分布関数を求め、これらの重み付き平均を取ってX線回折による結果と比較したところ、ほぼ一致することが示された。 3.Fe【S_2】極について:各Al【Cl_3】濃度における正極挙動等の比較検討を行ったところ、塩基性浴で、C.D.80mA/【cm^2】、放電電圧1.25V、エネルギー効率70%なる好結果を得た。また、塩基性浴の正極反応は、一段の二電子反応で最終生成物を生じることが示唆された。 4.BPC-Al【Cl_3】系電解液を用いる常温作動型二次電池について:負極にAl-Mg合金、正極にCuSの添加、浴に2Al【Cl_3】-BPC+ベンゼン-トルエンを用いて、放電電圧2.0〜1.0Vで、Al極の密着性良好な電池を得ることができた。この系についても、溶液X線回折法を用いて浴構造の解析を試みたところ、上とよい一致が見られた。 5.溶融炭酸塩系について:溶液X線法による浴の構造解析を試みたところ、62mol%【Li_2】【CO_3】-38mol%【K_2】【CO_3】系、50-50系で、0.12、0.21、0.28nmにそれぞれC-O、O-O、K-Oのピークが現れ、組成変化によりカチオンの位置に変動のあることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)