核融合炉超電導マグネットのための極低温材料工学(極低温下の静的・動的破壊じん性)
Project/Area Number |
60050039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Fusion Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岸田 敬三 大阪大学, 工, 教授 (00029068)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 1985: ¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
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Keywords | 超電導マグネット / 構造材料 / 破壊じん性 / 極低温 / 高負荷速度 / キーカーブ法 |
Research Abstract |
本研究では、超電導マグネット構造材料の強度評価の基礎となる極低温下の静的・動的破壊じん性について、その試験法を開発するとともに、実験結果の検討を通して強度評価の指針を得ようとしている。このため、東北大学において弾塑性破壊力学に基づいた準静的破壊試験を実施して310ステンレス鋼の母材と溶接部の破壊じん性を評価し、大阪大学において破壊じん性に及ぼす温度と負荷速度の影響について検討を行った。それらの結果を以下に報告する。 1. 極低温静的破壊じん性評価 極低温におけるき裂伝播抵抗曲線(J-R曲線)の簡易評価法としてキーカーブ法による単一試験法の妥当性を検証した。AISI31OS鋼の母材と溶接部について複数試験法とキーカーブ法による試験結果は、良く一致しており、単一試験法が精度良くJicの推定値を与えることを確認した。また、31OS鋼溶接部の破壊じん性は、母材に比して著しく低下することが明らかになった。さらに今後より高じん性の候補材について健全性評価を行うため、安定き裂伝播およびその不安定化に対する解析を行うことが肝要であり、コンプライアンスの変化がポップインき裂伝播と延性不安定破壊に及ぼす影響について実験した。 2. 極低温動的破壊じん性評価 温度と負荷速度を広範囲に変化させ、S25C鋼とAl合金7075-T651の破壊じん性と降伏応力の測定を行った。Al合金に比して温度・負荷速度に敏感なS25C鋼の実験結果は、温度とひずみ速度の効果を熱活性化過程に基づく単一のrate parameterにより良く整理できた。これは、降伏と同様に破壊の微視的機構に熱活性化過程が関与していることを示し、破壊じん性に及ぼす負荷速度の影響をrate parameterから推定できる可能性も考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
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