REB励起気体内での電子エネルギー分布の時間分解測定
Project/Area Number |
60055017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Fusion Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
籏野 嘉彦 東京工業大学, 理, 教授 (90016121)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1985: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | REBパルス励起 / 電子エネルギー分布 / 時間分解測定 / パルスラジオリシス / マックスウエル分布 / 希ガス / 電子エネルギー緩和寿命 / マイクロ波空洞法 |
Research Abstract |
本研究は、REBパルス照射された気体媒質内での電子エネルギー分布の新しい測定法の確立を目的とする。このためにレーザー媒体を構成する基本的な気体としてAr,Kr,Xeを選び、気体セルに封入し、これにREBパルス(フェベトロン706より得られる0.6MeV,7KA,3nS)を照射する。気体セルは共鳴周波数可変のXバンドマイクロ波空洞中におさめられ、REB励起パルス照射後の空洞共鳴周波数シフトの経時変化が測定される。マイクロ波空洞法で得られるシグナル、Pout(t)は電子のエネルギーε、その分布関数f(ε,t)、電子の翠動量移行衝突周波数νm、マイクロ波の角周波数ωの関数であるがPout(t)の試料圧依存性から分布関数f(ε,t)の概形を求めることができた。Kr25torr,29OKの場合、t=18μs以後では50meV以下のエネルギー領域で、f(ε,t)対εのグラフのf(ε,t)の匂配はすべて負になり、エネルギー分布関数はマックスウエル分布か、それに似た形の分布になることが明きらかになった。さらに詳しく知るために2つのパラメータを含むマックスウエル分布類似の分布を仮定し、実験データに合うように、その2つのバラメータを求めた結果、16.8ns以前ではf(ε,t)はマックスウエル分布から大きくずれていることが明きらかとなった。電子のエネルギー分布関数の形が時間的にほとんど変化しなくなってからの電子の平均エネルギーの減衰は指数関数的であると仮定し、その寿命をτthとおき、圧力をPとするとAr,Kr,Xeについてτth・P(X【10^2】μs・torr)は、それぞれ8,1.8,1.9の一定値となった。これらの値は、マックスウエル分布を仮定したKrについての理論値1.3,2.67,Xeについての理論値0.43,3.31,また。デルタ関数的分布を仮定したKrについての理論値2.15,1.33,Xeについての理論値1.83,1.56にそれぞれ近い値となっている。電子エネルギー分布の温度依存性は今回求められなかったが全体としては所期の目的を達成することができた。
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Report
(1 results)
Research Products
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