Project/Area Number |
60055037
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Research Category |
Grant-in-Aid for Fusion Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
児玉 隆夫 大阪市立大学, 理, 講師 (90047192)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1985: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 超流動ヘリウム / 熱パルス / 第二音波 |
Research Abstract |
超流動ヘリウムは極めて高い有効熱伝導率を持つと共に臨界熱流束も非常に大きい。特に瞬発的な発熱に対する冷却力に優れている。核融合炉に用いられるポロイダルマグネットは発生磁場が高い上に磁場が急速に変化するため、これを超電導化した際の冷却に超流動ヘリウムを使用することは非常に有効であると期待される。 我々は先づ、瞬発的な発熱に対するHe【II】中のエネルギー移送のうち超流動成分と常流動成分の対向流の他に第二音波によるエネルギー移送を調べるために、バルクな超流動ヘリウム中における第二音波の振る舞いを種々の熱発生条件の下で調べた。 実験結果を要約すると 1.ヒートパルスの伝播速度は第二音波の音速に正確に一致する。 2.パルス巾が短い時(32μsec.)ヒートパルスの高さは、与えた熱エネルギーに比例して高くなる。 3.パルスの高さが低い領域では、ヒートパルスの巾は与えた熱パルスに一致し、その面積は与えたエネルギーに比例する。 4.伝播によってヒートパルスの高さは減少するが、面積は一定に保たれる。 5.与える熱パルスが大きい領域でパルス巾を長くしてゆくと、初めのうちはヘリウム中を伝播するヒートパルスの巾も比例して長くなるが、巾が〜150μsec.以上のところでは液固有の巾が現れはじめ、熱パルスの前半の形状は与えるパルス巾に依らなくなり、時間巾の影響は熱パルスの減衰の仕方に現われるようになる。 さらに詳細な測定を現在進めているが、最後の5.の結果を分析することにより、与えた熱エネルギーに対する第二音波への変換率を求めることができるものと考えている。
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