Project/Area Number |
60102002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
前田 史朗 東京工業大学, 資源研, 教授 (40016712)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥6,600,000 (Direct Cost: ¥6,600,000)
Fiscal Year 1985: ¥6,600,000 (Direct Cost: ¥6,600,000)
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Keywords | CARS / 2色CARS / 温度測定 / エキシマーレーザー / 光散乱法 / 電子温度 / 電子密度 / ノッキング |
Research Abstract |
これまで燃焼ガス中の温度および成分濃度の分布をCARSを用いて測定する方法について、実用上どのような問題点が存在するかを検討し、その解決法を求めてきた。その結果、現在の時点で燃焼解析のためのCARS法は、基本的な点ではほぼ確立されたと考えてよい。しかし、スペクトルシミュレーションを中心とする従来の方法は、実験測定上も解析手続きの点でも甚だ大がかりなものとなっており、実用的見地からは計測 度を本質的に損なうことなく方法を簡易化することが望ましい。このような見地から、温度測定のためにスペクトルバンド全体を記録、解析する代りに、2つの異なるレーザー波長でのCARS測定を同時に行なうことにより全バンド波形の温度変化をとらえる、いわゆる二色CARS法の開発を本年度において試みた。この方法では、通常用いられる広帯域色素レーザーに代って2つの単色色素レーザーを用いる一方、信号光検知には高価な光多チャンネル解析器の代りに2本の光電子増倍管を使用するため、装置的に大幅に簡単化する上、結果の解析手続きも甚だ少ない労力で済む利点がある。この方法を種々の温度の空気中窒素に対し試みた結果、温度測定の手段として十分用い得るものであることがほぼ確認された。なお、これはCARS温度計測の簡易化というだけではなく、従来の方法に比べレーザーエネルギー利用効率が著しく高まる結果、燃焼測定に強く求められる単一レーザーパルスによる測定を容易にする点でより大きな意味があると言える。なお、これに関連して、エキシマーレーザーをCARSによる燃焼計測に利用するための種々の実験的検討を行なった。また一方で、光散乱法による火炎中の電子温度、電子密度の測定を実施し、これにもとづいて燃焼反応の非平衡性を明らかにすると同時に、そのノッキング等への関連を検討した。
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