Project/Area Number |
60116002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山内 邦男 東京大学, 農, 教授 (60011821)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥21,700,000 (Direct Cost: ¥21,700,000)
Fiscal Year 1985: ¥21,700,000 (Direct Cost: ¥21,700,000)
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Keywords | 牛乳アレルギー / フェニルケトン尿症 / β-ラクトグロブリン / エリスロポエチン / ソマトメジンC / 米蛋白質 / 乳酸菌 / 脂質酸化 |
Research Abstract |
山内(東大農)は牛乳アレルギーの主要原因物質であるβ-ラクトグロブリン(β-LG)に対して5種類のモノクローナル抗体を得て、この蛋白質の特徴的な抗原構造を解析した。得られた抗体のうち2種は未変性β-LGのみと結合し、3種は未変性β-LGと変性β-LGの両方を認識するものであった。人乳中の細胞成長因子についても研究を続け、人乳中に分子量約6,000のEGFの存在を確認するとともに、これより高分子量側の活性の存在も見出した。荒井(東大農)は乳清蛋白質を特殊条件でプロテアーゼ処理することにより低フェニルアラニンペプチド(LPP)を生産することにすでに成功しているが、本年度は、乳清の主要蛋白質で1次構造既知のβ-LGに同じ条件でプロテアーゼを作用させた際の反応機構を解析し、昨年度提唱したLPP生産プロセスの妥当性を検証した。佐々木(京大農)は低蛋白食による赤血球形成の減少の機構をラットを用いてしらべ、低蛋白食がエリスロポエチンを減少させ、その結果赤血球前駆細胞(CFU-E)が低下することが原因となることを証明した。野口(東大農)は食後のアミノ酸処理を調節する因子を解明すべく、アミノ酸組成を種々に調節した食品蛋白質をラットに与えて研究し、蛋白質の栄養価に応じて血中濃度が顕著に変化するのはインスリンではなくソマトメジンCであることを見出した。森田(京大食研)は米糠より得られる蛋白質試料の物性と消化性が酸処理によって改良されることを見出し、小崎(東京農大)はサワーブレッドから分離選択した数株の乳酸菌を用いてパンを製造し、物性や風味上の効果を認めた。松野(京大農)は不飽和脂肪酸を糖で被覆したエマルションの調製条件を確立し、その乾燥の予備試験並びに乾燥装置の設計・製作に成功した。中村(東大農)はエイコサペンタエン酸エチルエステルの酸化過程の活性化エネルギーを求め、さらに反応生成物をIR,NMRで経時的に追跡した。
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