Project/Area Number |
60124002
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
吉川 寛 金沢大学, がん研, 教授 (70019876)
|
Project Period (FY) |
1985
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
|
Budget Amount *help |
¥15,500,000 (Direct Cost: ¥15,500,000)
Fiscal Year 1985: ¥15,500,000 (Direct Cost: ¥15,500,000)
|
Keywords | 複製開始とその調節 / 複製開始必須配列 / 開始たん白 / プラスミド / 大腸菌 / 枯草菌 / 染色体 / 微量制御たん白 |
Research Abstract |
本研究は遺伝情報の調節的な伝達における制御DNA領域とそのたん白による識別の分子機構を解明することを目的に、我国において世界的水準の研究が進展しているDNA複製の開始とその調節を対象に以下の三つの観点から総合的研究を行った。 第一は大腸菌の4種のプラスミドを対象とした。4種共複製開始に必要な制御配列と識別する開始たん白が既に同定されており、in vitroの開始を再構成して、開始と調節の機構を詳細に研究した。犬塚はR6Kの開始たん白の野性型と変異型の精製に成功し、開始たん白と反復配列の結合によって開始(正)と不和合性(負)の機能を発現することを証明した。山口はPSC101の開始たん白を精製し、開始能力と制御配列との結合を定量的に対応させることに成功した。伊藤はCo1E2E3の制御配列が最小の40bであることを証明し、開始たん白の精製を進めている。大坪はR100の複製開始方向を支配する制御配列を決定するための実験系を確立するため、in vitroの複製開始部位を正確に決定した。 第二は細胞周期調節を受ける染色体複製の開始を対象とした。安田は既に同定した複製開始領域によるin vitroの複製開始系を用いて開始を負に調節するたん白因子の探索を行い、新しく複製阻害たん白を発見した。吉川は大腸菌と進化的に遠縁で、細胞増殖の調節様式が異なる枯草菌を用いて複製開始領域の遺伝子と制御配列の構造と機能を解析し、開始近傍の6遺伝子とその配置、特に開始たん白と識別配列が大腸菌と相同であることを発見した。その結果開始と調節機構の普遍性と個々の染色体における多様性発現の進化を研究する方法を示した。 第三は本研究に不可欠な微量調節たん白の分離法の開発を目的とし 中山はDNAとの結合と高速液体クロマトの併用により、非ヒストンたん白の微量成分を分離精製する方法を検討し、それを適応してビテロゲニン遺伝子の組織特異的調節因子の分離に成功した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(5 results)