Project/Area Number |
60128008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Fukui Prefectural College |
Principal Investigator |
今堀 宏三 福井県立短大, その他, その他 (80029602)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥9,000,000 (Direct Cost: ¥9,000,000)
Fiscal Year 1985: ¥9,000,000 (Direct Cost: ¥9,000,000)
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Keywords | 生命の歴史性 / 集団遺伝学 / 進化機構 / 分子系統樹 / 分子進化の中立説 / タイナミックな進化 |
Research Abstract |
過去30年間に蓄積された分子生物学のめざましい発展は、生物学全体に新たな展開を見せた。その中で生命の歴史性を理解しようとする試みが芽ばえはじめ、蛋白質や核酸の構造と機能の解析と集団遺伝学による理論的・実験的解析とから生物の進化機構を明らかにしようとしてつくられたプロジェクト「分子レベルにおける進化機構」は昭和60年3月に、研究計画の100%達成という形で終了した。特に提起された分子系統樹の作製、Archaebacteria(古細菌)の進化的位置づけ、および1968年に木村資生によって提唱された分子進化の中立説の検証の問題は、その成果を十分達成できた。そればかりか新たなダイナミックな進化現象についても研究がのばされ、現在もひきつづき、重要な研究成果が蓄積されつつある。 今年度の活動として、過去三年間に得られた成果を集約した報告書の作製を検討し、テーマをしぼった邦文の報告書(21論文、452ページ)とこの研究に参画したすべての研究者の研究成果のアブストラクトとそれに関連して発表された論文リストからなる英文報告書(270ページ)を発刊した。また、1月末の3日間、大阪ガーデンパレスでシンポジウム「分子進化の現状と展望」を開催した。東京大学医科研の豊島久真男教授の「がん遺伝子とキナーゼファミリー」と題する招待講演につづいて、班員14名による話題提供があり、討論が重ねられた。 進化生物学上、この特定研究のはたしてきた役割は絶大であり、日本における進化研究の一層の向上に大いに貢献できたものと自負している。今後さらに一層、国内の進化生物学の研究を推進して行くための方策が検討され、関連の二つの総合研究Bから二つの重点領域研究の申請に至っている。
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