Project/Area Number |
60203005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
馬宮 孝好 名古屋大学, 理学部, 助教授 (20022600)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥5,500,000 (Direct Cost: ¥5,500,000)
Fiscal Year 1985: ¥5,500,000 (Direct Cost: ¥5,500,000)
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Keywords | 固体【^3He】 / 核断熱消磁 / 超低温 / 直接交換相互作用比熱 / 核磁性 / 相転移 / mk / μk |
Research Abstract |
本年度に実施した研究は (1)体心立方相固体【^3He】の磁場中における比熱の測定および磁気相図の確立 (2)三段核断熱消磁の実験 である。以下にその詳細を記述する。 (1)固体【^3He】は、興味ある核磁性を示す量子固体であり、体心立方相【^3He】は1mkで反強磁性相転移することが知られている。また1mk以下の低温で、約0.4テスラの磁場で相転移があり、1mk以上の高温でも高磁場中で相転移があることが知られている。磁場中のこれらの相転移は【^3He】の原子の直接交換相互作用に起因するものである。 24.15【cm^3】/モルの固体【^3He】について0.6mkと40mkの間、磁場は8テスラまでの比熱測定をはじめて行なった。低温での磁場中相転移は磁気熱量効果の測定から1次転移であることが確認された。高温域での磁場中相転移は比熱のピークの形から1次転移らしいことが推察された。またこの1次転移は1.6テスラまで存続し、それ以上では2次転移らしいことがエントロピーの温度変化から推察された。相転移の厳密な性質については、本実験だけではきまらず、他の相補的実験が必要とされる。 (2)高圧相である六方稠密相固体【^3He】の核磁気転移温度は数10μk(予想)と低いが、体心立方相と異なる交換相互作用が支配的という点で興味がある。超低温に達するよう設計した3段冷凍による新らしい核断熱消磁の装置を試作して予備実験を行なった。現在のところ約200μkに達している。 本年度購入した圧力トランスデューサは温度計の蒸気圧による校正および固体ヘリウム試料容器の表面積測定に使用した。また超伝導マグネット電源は、三段核断熱消磁の電源として使用した。これらの備品は所期の性能を発揮した。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)