Project/Area Number |
60211016
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
清水 剛夫 京都大学, 工, 助教授 (10025893)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1985: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 機能変換薄膜 / 機能化導電性高分子膜 / エレクトロクロミック膜 / 光電変換膜 / 化学発光膜 / レドックス触媒膜 / センサー膜 / 高強度導電性高分子膜 |
Research Abstract |
機能分子の機能の多くは、機能分子のもっている電子構造の変化により発現する。この機能分子を材料化するマトリックスとして、電子構造の変化を的確に伝達しうるマトリックスとして、近年、研究の盛んな導電性高分子が考えられる。すなわち、導電性高分子中に機能分子を捕捉させることにより、多くの機能分子の由来する機能材料を創生することが可能である。 本研究では、今年度において、電解酸化重合をする各種導電性高分子材料モノマーとしてピロールを選び、アノードドープ法により、各種アニオン性機能分子をドーパントに選び、これらの機能分子によってドープされたポリピロール膜の合成とそれらの性質について、スクリーニングして、各種の機能変換能を有する機能化導電性高分子薄膜膜の合成法と素子への応用の基礎をほぼ確立した。この方法によると、機能分子の機能をそのまま材料化することができ、それによって機能ならびに導電性は変化しないことが明らかとなった。ここで得られた機能変換膜の機能は多岐にわたり、エレクトロクロミック膜、光電変換膜、化学発光膜、レドックス触媒膜、超微細貴金属分散膜、センサー膜、高強度導電膜などであり、それぞれ特異な機能を示した。さらに、高分子電解質をドーパントとしたポリピロール複合膜は、機械的強度に優れているのみならず、酸化状態、還元状態によって、アニオン、カチオンをそれぞれ捕捉するという、電荷の符号が制御できる新しい型のイオン交換膜(Charge-controllable Membrane)となることが明らかとなった。さらに、この電解酸化重合法に対して、新たに、化学的酸化重合法による機能化導電性高分子膜の合成法を案出した。この方法によると、膜内の任意の場所に、導電膜層を形成させることができる。このほか、ピロール誘導体から、エレクトロクロミズムをもつポリピロール膜の合成法を確立しつつある。
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