スイッチング現象を利用した光書込み有機情報記録デバイス
Project/Area Number |
60211021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
横山 正明 大阪大学, 工, 助教授 (90029281)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1985: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | スイッチング現象 / メモリー効果 / 電子写真メモリー / 有機感光体 / 情報記録 |
Research Abstract |
本研究は、Cu・TCNQ(テトラシアノキノジャタン)錯体における電界誘起の電導度のスイッチング現象とスイッチングによる低抵抗状態のメモリー効果を利用し、Cu・TCNQ錯体を含むスイッチング溥膜層と光書き込みを可能にするための有機光導電体層からなる新しい光書き込み有機積層感光体情報記録デバイスを構築することを目的としている。 1.上記のデバイスは全く新しい原理にもとづくもので、高性能記録デバイスの設計のためには、この光書き込みメモリー機能の発現機構の解明が必要である。これに関して、このデバイスをメモリー機能をもつ有機感光体の観点から捉えて検討を進め、基本的な原理を把握してすでに報告した。 2.今年度は、スイッチング溥膜作成法ならびにスイッチング材料の探索の観点から検討を加え、加熱Cu基板へのTCNQの真空蒸着による固相拡散熱反応によって緻密な錯体溥膜形成が可能であることを見い出し、さらにその上に樹脂溥膜を設けることによって、片方向スイッチング現象と逆方向電圧印加によるスイッチング低抵抗状態の消去という現象を新らたに見い出し、Cu・TCNQ錯体のスイッチングによる情報記録への新しい展開を可能にした。またスイッチング材料としてAg・TCNQ錯体を樹脂に分散した膜においても同様にスイッチング現象を示したが、スイッチング動作はCu・TCNQに比べて不安定であった。 3.光書き込み方法としては、電子写真法による2次元光情報書き込みが可能であることが確認できたが、レーザーを用いた光アドレッシング書き込みについて現在検討を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)