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超音波による転位運動の慣性効果と輻射損失の研究

Research Project

Project/Area Number 60212012
Research Category

Grant-in-Aid for Special Project Research

Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

鈴木 敬愛  東京大学, 生技研, 助教授 (70013208)

Project Period (FY) 1985
Project Status Completed (Fiscal Year 1985)
Budget Amount *help
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1985: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Keywords転位 / CsI / CsI-CsBr混晶 / 超音波 / 音速 / 吸収 / 低温共鳴型減衰 / 緩和型ピーク / パイエルス・ポテンシャル / 慣性効果 / 輻射損失
Research Abstract

この研究の最終目的は、超音波の実験によって転位が運動する際の慣性運動の効果と、それを支配する輻射損失の大きさを見積ることである。この目的のために、低温塑性の研究から転位の慣性効果が最も顕著に観測されると期待されるCsIおよびCsI-CsBr混晶を試験対象として選んだ。超音波を用いて転位の運動過程を測定するためには、超音波の音速と吸収を同時に能率よく計測することが必要である。したがって、本補助金によって音速・吸収同時自動計測システムを製作した。このシステムを用いて、塑性変形によって転位を導入した試料中を伝播する5-30MHzの超音波の音速と吸収を1.5-80Kの温度範囲で測定し、転位を含まない試料との差を求めた。測定結果を共鳴吸収の理論や緩和型吸収の理論を参照しつつ解析した結果、転位の基本的な性質として次のようなことが明らかとなった。純粋なCsI中では、パイエルス-ポテンシャルが極めて小さいために、転位は微量な不純物によって強く釘付けされている以外は自由に振動することができ、超音波は共鳴型減衰を起す。また、10K付近に小さな緩和型ピークが観測され、これがパイエルス機構によるものと推定される。一方10%CsBrを含むCsIでは、音速も吸収も50K以下の低温では全く転位の影響を受けない。このことは転位が溶質原子Brによって強く固着されていることを意味し、50K以上の温度になって始めて固着ポテンシャルからの離脱が起る。以上のように、超音波の実験によって、CsIおよびCsI-CsBr混晶中の転位の運動機構についての基本的な理解を得ることができたので、慣性効果の測定のための条件を見積ることができるようになった。すなわち、静的なバイアス荷重を付加した状態で超音波の音速・吸収の変形を測定するのが最も有効な方法であり、そのために装置の改造を行いつつある。

Report

(1 results)
  • 1985 Annual Research Report
  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] Journal de Physique C. (1986)

    • Related Report
      1985 Annual Research Report
  • [Publications] Japanese Joupnal of Applied Physics. 25-S25-1. (1986)

    • Related Report
      1985 Annual Research Report

URL: 

Published: 1987-03-31   Modified: 2016-04-21  

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