細胞内小器管のモノクローナル抗体を用いた細胞内運搬機構の解析
Project/Area Number |
60214024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
内田 驍 大阪大学, 国立大(その他), 教授 (40029781)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1985: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 核たんぱく質 / 核内移行 / モノクローナル抗体 |
Research Abstract |
真核細胞には、核、小胞体、ゴルジ装置、等のさまざまな小器官が存在し、細胞が生きていくため又多彩な機能をはたすために役割を分坦している。これ等オルがネラにはそれぞれに特有の機能をはたすために、特異的なたんぱく質が存在している。これらオルがネラを構成するたんぱく質はすべて細胞質で合成され、運搬されて各オルがネラへ局在化する。この運搬機構を知るために、各オルがネラに特異的なたんぱく質のモノクローナル抗体を得ることとした。今回はこの目的を核たんぱく質の核内移行にしぼり、核膜及び、核たんぱく質HMG-1に対するモノクローナル抗体を得た。HMG-1のモノクローナル抗体FR-1はHMG-1のクロマチンへの結合を阻害する。イムノグロブリン(Ig)は細胞内へ導入しても細胞質へ留り決して核へ移行することはない。このFR-1も細胞内へ注入しても細胞質に留り核へ移行しない。又HMG-1の核への移行を阻害しない。しかしFR-1とHMG-1の混合物を細胞内へ注入すると、単独では核へ移行しないFR-1が核へ移行した。このことは核たんぱく質の核への移行は受動輸送されて核内で結合して蓄積するのではなく、何等かのシグナルを認識して移行するものと思われる。従って核内へ移行しない物質も、核へ移行すする核たんぱく質と化学的に結合させても容易に核内へ移行するようになる。核膜に対するモノクローナル抗体も分離された。これ等抗体のうちM-108はG1期では核膜を、M期では染色体周囲を認識する。さらに末熟染色体濃縮をおこさせるとG1期およびS期の染色体周囲はこの抗体と反応せずG2期になって初めて抗体と反応する様になる。この抗原はG2期とM期に染色体周囲に存在していることがわかった。さらにイムノブロッティング法でこの抗原の分子量を測定すると約4万であった。さらにこの抗原は間期の特にG2期に細胞質内において小胞状の構造をもって存在している染色像が観察されている。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)