培養平滑筋の膜系の分化に伴う単一イオンチャネル開閉の分子機構
Project/Area Number |
60215004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
猪又 八郎 東北大学, 医, 助教授 (20004591)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1985: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 成熟・培養平滑筋細胞單一イオンチャネル / パッチクランプ / α受容体 / P.受容体 / 電位非存性Caチャネル / 電位依存性Caチャネル / μρ適応的電圧クランプシステム |
Research Abstract |
哺乳動物内臓平滑筋の発生と分化に伴う電圧作動・化学的作動両イオンチャネルの開閉機構を檢討するために、筋組織および單一生熟筋の巨視的イオンチャネルの動向を対照にして、培養筋細胞の微視的イオンチャネルの存在様式とその推移の解明に焦点をおき実驗に着手した。1)培養平滑筋細胞株の樹立-モルモット精管・腸管平滑筋の一次長期培養およびヒト臍帶靜脈の内皮・平滑筋両細胞のクーロン化に成巧し、パッチクランプ導入に適した実驗材料として任意に自給しうる態勢を備えることができた。2)成熟筋細胞の化学的受容膜のイオンチャネルの同定とその挙動の解析-今回多元筋としての精管のアドレナリンαおよびプリンρ両受容体を介する脱分極のイオンチャネル機構について多細胞体電圧クランプの適用することにより檢討を加え、前者はKイオン、後者はNa・Caイオンコンダクタンス変化による全く異なるイオン機構に起因することを証明し、從来の定説を修正しうる結果となった。特に両受容体を介する変力効果に関与するCaイオン動態についても、αとρ受容体反応とでは異なり、前者では電位非存性、後者では電位依存性Caチャネル活性化によることを示唆する所見を指摘することができた。今後この成熟筋の以上の受容膜イオン機構の知見を基盤にして培養筋細胞を用いて膜分化に伴う受容膜イオチャネル活性化発現機構をパッチクランプ法で定量的に解析したい。3)二重蔗糖隔絶用に開発したマイクロプロセッサによる適応的電圧クランプ装置はこの直列抵抗自動補償機能が單一全細胞クランプ-WCR-にも十分に有効であることを実証されたことにより、WCR制御増巾器として利用することが可能であることが確認された。今回購入したパッチクランプ装置-List-EPC-7は卸時パッチクランプ実驗に稼動(始めているが、上述の適応的μρ電圧クランプをWCR用に転用実用化する上で特性の対比装置としても活用したい。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)