Project/Area Number |
60215010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
高井 義美 神戸大学, 医, 教授 (60093514)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1985: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | イノシトールリン脂質 / イノシトール三リン酸 / ホスホリパーゼ / 受容体 / トランスデューサー / GTP結合蛋白質 / 百日咳毒素 |
Research Abstract |
外界シグナルがその細胞膜受容体に結合すると、細胞膜イノシトールリン脂質がホスホリパーゼCによって速やかに加水分解を受けてイノシトール-1,4,5-三リン酸(【IP_3】)が産生され、産生された【IP_3】は小胞体に作用して小胞体中の【Ca^(2+)】を細胞質へ放出させる。最近、宇井や Gompertsは、細胞膜受容体によるホスホリパーゼC反応の制御にGTP結合性蛋白質(Gi蛋白質)が関与していることを、肥満細胞や多核白血球を用いた細胞レベルの実験で示した。そこで、私共は、本特定研究において、HL-60細胞をジブチリルサイクリックAMPで多核白血球様細胞に分化させた細胞をモデル細胞として、細胞膜レベルで外界シグナルによってホスホリパーゼC反応が引き起こされる実験系をまず確立することを試みた。そして、この無細胞実験系を用いて、走化性因子であるfMLPの受容体によるホスホリパーゼC反応の制御にGi蛋白質が関与していることを実証することに成功した。すなわち、単離した細胞膜にfMLPを作用させると、用量依存的に【IP_3】の産生を促進した。fMLPによる【IP_3】産生の促進効果は微量のGTP(1-10μM)と【Ca^(2+)】(0.1-2μM)に依存しており、これらの非存在下では認められなかった。細胞膜をNADの存在下に百日咳毒素(IAP)で処理すると、fMLP依存性の【IP_3】の産生反応は抑制された。しかし、この【IP_3】産生の抑制は牛脳やラット脳から部分精製したGi蛋白質によって解除された。一方、細胞膜を放射性NADを用いてIAPで処理すると、分子量4万前後の蛋白質がADPリボシル化された。これらの実験結果から、多核白血球様に分化したHL-60細胞では、fMLP受容体と共役したイノシトールリン脂質のホスホリパーゼCによる加水分解反応にGi蛋白質が関与していることが明確になった。
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