疼痛衝撃に対する脊髄後角でのニューロアクチブペプチドの役割について
Project/Area Number |
60217008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
猪木 令三 大阪大学, 歯, 教授 (60028719)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1985: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 疼痛衝撃 / 三叉神経脊髄路核尾側亜核 / ニューロアクチブペプチド |
Research Abstract |
前年度、ラット三叉神経脊髄路核尾側亜核を含む組織片を作製し、 circulation chamber内で潅流し【^3H】-5-HTの組織からの遊離につきin vitro実験を行った結果、high【K^+】、somatostatin(SOM)、substanceP(SP)が【^3H】-5-HT遊離を促進し、methionine-enkephalin(Met-Enk)がこれら遊離に何ら影響しない事、またin vivo実験として、push-pull canulaを麻酔ラットのsubarachnoidal spaceに挿入し、分解酵素抑制剤を含む人工脳脊髄液で尾側亜核を潅流し、【^3H】-5-HTのpreloadによる【^3H】-5-HTの遊離を検討した所、high【K^+】、SP、SOMおよびtail pinchで遊離増加がみられ、Met-EnkはSOMとtail pinchによる遊離増加のみを抑制した事を報告した。本年度は、ラビット三叉神経脊髄路核尾側亜核浅層領域でin situの潅流を行い、歯髄電気刺激によって遊離されるSPに対するopiateの効果、さらに歯髄刺激に伴う同部位からのMet-Enk,5-HTやnoradrenaline(NE)の遊離を検討した。 1)三叉神経脊髄路核尾側亜核から閾値上へ(40v)に相当する歯髄電気刺激により、SPおよびMet-Enkが著明に遊離した。SPの遊離は歯髄電気刺激の強さに依存した。 2)このSP遊離は、morphine(10mg/kg i.v.)により完全に抑制され、naloxone(5mg/kg)の前処置で著明に拮抗された。 3)morphine【10^(-6)】Mの局所前処置でi.v.投与と同様、SP遊離を著明に抑制し、naloxone(5×【10^(-7)】M)は部分的拮抗を示したに過ぎなかった。同様な結果はD-【Ala^2】・【Net^5】-enkephalinanide(【10^(-6)】M)の局所投与でも観察された。 4)三叉神経脊髄路核尾側亜核浅層領域を【^3H】-5-HTまたは【^3H】-NE(1μCi)でラベルし取込ませた後、歯髄刺激を行うと【^3H】-5-HTの遊離増加が認められるが【^3H】-NEは有意な遊離は認められなかった。 以上、三叉神経脊髄路核尾側亜核で、疼痛刺激によりSPやMet-Enkが遊離され、相互に調節を行い、またNEよりもk-HTがこの調節に関係する事が示された。
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Report
(1 results)
Research Products
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