Project/Area Number |
60217009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
森 昭胤 岡山大学, 医, 教授 (20028434)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1985: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 外傷性脳浮腫 / ハイドロパーオキシ・ラジカル / DMPO / ESR / 鉄イオン / 【Na^+】 / 【K^+】-ATPase |
Research Abstract |
頭部外傷、脳内血腫あるいは脳梗塞時に赤血球の溢血に伴って、 neuropil内において、ヘモグロビンから鉄イオンが遊離することやヘモジデリンが蓄積することが知られているが、その際、組織学的に浮腫、macrophagesによるphagocytosisやcavitary necrosisが続行する。また、実験的に、ラット脳軟膜下に鉄塩を注入すると、組織学的に浮腫が2時間までに発生し、48時間にわたり持続することが知られている。われわれは、そのさいに、過酸化脂質(マロンジアルデヒド)の形成が促進されることを明らかにし、Feイオンによって発生するfocal vasogenic edemaの発現機構にはFeイオンを介して発生する活性酸素(・【O_2】H,・OH)が関与する可能性を示唆したが、最近5、5-dimethyl-1-pyrroline-1-oxide(DMPO)をトラッピング剤として使用し、ESRにより、脳組織中のhydroperoxy(・【O_2】H)radicalを測定することに成功した。 本報告においては、まずラット左大脳皮質にFeイオン(Fe【Cl_3】液)を注入後、Chan and Fishman(1980)の方法に従って活性酸素を測定しFeイオン注入5分及び15分後において対照群に比し有意に増加していることを認めた。ついで、DMPOにアダクトさせた・【O_2】HをESRにより測定し、Feイオン注入5分後においてすでに過剰の・【O_2】H radicalの発生することを見出すとともに、過剰な過酸化脂質が生成され、長期にわたって増加が認められることを明らかにした。また、Feイオン注入6時間後に【Na^+】,【K^+】-ATPaseが注入側において有意に活性低下することが認められたが、この活性低下は脳浮腫発生の機構に直接結びつくものと考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)