リンフォカインとその受容体の遺伝子構造と発現及び調節機構の解析
Project/Area Number |
60218019
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
谷口 維紹 大阪大学, 国立大(その他), 教授 (50133616)
|
Project Period (FY) |
1985
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
|
Budget Amount *help |
¥20,000,000 (Direct Cost: ¥20,000,000)
Fiscal Year 1985: ¥20,000,000 (Direct Cost: ¥20,000,000)
|
Keywords | リンフォカイン / 遺伝子発現 / シグナル伝達 / レトロウイルス / インターロイキン |
Research Abstract |
免疫応答系の調節に重要な役割を果すリンフォカインとそのアクセプターの遺伝子構造、発現調節機構並びに作用機序を明らかにし、リンパ球の増殖分化機構の解明を目指し、IL-2を中心に研究を行った。その結果、以下の成果を得た。 まず、ヒトインターロイキン2(IL-2)の遺伝子発現を制御するDNA配列の同定を行うと共に、この配列が活性化されたTリンパ球で特異的に機能することを見出した。 次に、ヒトIL-2を生産するレトロウイルスの作製に成功した。このIL-2生産性レトロウイルスを用いて、in vivoにおけるIL-2の機能を調べることがより容易になるものと考えられる。ヒトIL-2受容体(IL-2R)の分子的性状とシグナル伝達機構の解明を行う目的で、Tac抗原をコードするcDNAを用い、果して高親和性ヒトIL-2Rを構築出来るかどうかを調べた結果、マウスTリンパ球系細胞(EL-4)で、高親和性IL-2Rが低親和性IL-2Rと共に発現されうることを見出した。線維芽細胞(L細胞)では、低親和性IL-2Rのみが発現した。この結果、Tac抗原をコードするcDNAがリンパ球系細胞で2種類のIL-2Rを発現しうることが明らかとなった。また、ヒトIL-2Rを発現するEL-4細胞は、ヒトIL-2に反応し、その増殖が特異的に抑制されることが見出された。我々の研究により、Tac抗原が実際に機能的IL-2Rの構築に関与していることがはじめて明らかになった。同時に、Tac抗原以外の他のリンパ球特異的因子の存在が必要であることも明らかとなった。
|
Report
(1 results)
Research Products
(5 results)